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「精緻化」による問題 解答編

2016.10.31(Mon)

●吉祥寺校:太田    ●カテゴリー:

1週間前にあげた問題の解答編です。

(1)は図形の平行移動に関する標準的な基本問題です。弧が動いた後の面積は,たて4㎝,横6㎝の長方形の面積と等しいので,4×6=24より,24㎝²となります。

(2)は,ともすると(1)と同じように考えて,6×9=54㎝²と答えてしまう問題ですが,そうではありません。点Aの動きを考えてみましょう。Aの直線からの高さは,6㎝よりもやや短くなります。よって,下の図のようになります。

おうぎ形OABが9㎝移動することでできる図形の面積から,下図のあみ目の部分と斜線の部分を除いた部分が,弧ABの動いたあととなります。

おうぎ形OABが9㎝移動することでできる図形の面積は,6×9+6×6×3.14×105/360=86.97(㎝²)
あみ目の部分の面積は,よくある頂角が30度の二等辺三角形の面積なので,6×3÷2=9(㎝²)
斜線部分の面積は,中心角が75度のおうぎ形なので,6×6×3.14×75/360=23.55(㎝²)
よって,86.97-(9+23.55)=54.42(㎝²)


平行移動の学習において,おうぎ形の弧が動いたあとの面積が長方形の面積と等しくなるパターンは,学習したことがある受験生が多いことでしょう。しかし,それが成り立つのは中心角が90度の場合のみです。そこから少しでもずれると,途端に面積を求めるのが難しくなります(多くの場合算数では求めることが出来ません)。動いた後の面積は長方形か長方形+元の図形の面積,というような覚え方をしていると,こういった問題に対処することはできません。今回の問題は「精緻化」と銘打ちましたが,このように細かい条件を変えると,パターンによる解法は通用せず,原則に立ち返って1から考えるということが必要になります。基本パターンの暗記と基本原理の理解は全くの別物です。開成中は伝統的にこの発想による作問をしています。
「精緻化」による問題 解答編
【小6受験生対象】麻布模試・武蔵模試算数の講評

2016.10.28(Fri)

●池袋校:白田    ●カテゴリー:

 


  さて今回は今までのブログとは少し趣向を変え、算数の事について書きたいと思います。先日エクタスで行われました、学校別判定模試の中でも受験者の多かった麻布模試・武蔵模試のそれぞれの講評です。

 

 まずは麻布模試から。60点満点中40点くらいを得点してくれていると視界良好と言える問題構成になっています。まず、正解して欲しかった問題は大問1・大問4(1)大問5(1)(2)大問6(1)~(3)ここまでを完全に正解した上で、残りの問題の中で得意なジャンルからいくつか正解をして欲しい構成です。1枚目の大問2・3がクセのある問題になっており、ここで解けずに焦ってしまい後半バタバタ...となってしまった生徒さんもいるかも知れません。ただしこれはそれぞれ麻布特有の数の性質・平面図形の問題なので、入試本番では得点して欲しいレベルの問題。また、大問4(2)は速さの中でも最近定番になりつつあります。過去問を解き進めるうちに同じような問題に触れると思いますから、そこではしっかりと正解出来るように解き直しましょう。大問6(4)は規則性を探す問題でした。筑駒受験を視野に入れている生徒は取りこぼせません。最も解きづらかったのは大問5(3)かも知れません。色々と計算を積み重ねて、ぴたっと合わせられるかどうかの問題でした。これは今回に関しては飛ばし問題にしても良いでしょう。ただし、全く解けない問題ではありませんので、受験者は全員解き直しをお願いします。


 次に武蔵模試。100点満点中6065点得点出来ていれば合格ラインです。今回絶対に得点しなければならなかったのは大問1(2)大問3です。ここで不正解になっている生徒は反省しましょう。残りの問題のなかからやはり得意なジャンルで得点を稼いで欲しい作りなのですが、大問1(1)大問2はクセがある問題でした。大問1(1)は単純な連比の問題ですが、日ごろの学習では見かけない「A+B」などの形になっており、文章が捉えづらかったかも知れません。大問2の速さも条件が3つ出てきていますが、①まずは1つめの条件と3つめの条件から分かるものを求める。②次に2つめの条件と3つめの条件から分かるものを求める。の手順で解き進められると最短。ただし、上記①が見えないと大問ごと総崩れになる恐れがあり、現にここで手が止まってしまった生徒が多かった印象です。この大問1~大問3は受験者はとくによく復習しておきましょう。

麻布中の理科の入試問題より

2016.10.27(Thu)

●吉祥寺校:久道    ●カテゴリー:

 

 秋も深まり、冷たい秋の風が吹く日が続いていますね。先生のように地方から出てきた人の間では、東京は「秋がないよね(夏が終るとそのまま冬に突入する)」という話がよく出てきます。今年は夏が終って冬に入る前に秋らしい天気が続いています。でもまだまだあたたかい風が吹く日もありますね。受験生のみなさん、体調管理に気をつけて下さい。

 

 さて、今年の麻布中の問題では「藍染め」に関する問題が出題されました。古くから日本では蓼藍(タデアイ、植物)の葉を切り取って乾燥させた後、微生物による発酵分解を行い、そこに灰汁などを混ぜ合わせることによって色素を抽出し、布などに着色をします。食品以外で微生物の力を借りて発酵させているという珍しい例ですね。今回は「発酵」について書いていきます。

 

 さて、微生物のはたらきとして「分解」という言葉がありますね。生物の死骸やふんなどを微生物が分解し、植物の肥料とするはたらきです。発酵はこの分解の過程で起こることです。食べものをそのまま置いておくと腐りますね。腐ることを「腐敗」といいます。みなさん、「発酵」と「腐敗」の違いがわかりますか。

 

 科学的な概念ではなく一般的な考え方で言うと、「発酵」は人の役に立つように微生物が食べものを分解すること、「腐敗」は人が食べられないようになるように食品が分解されること、となります。が、科学的に発酵と腐敗はそれぞれ違いが明確化されています。「発酵」とは「糖分が分解されて乳酸やアルコールが生成されること」、「腐敗」は「タンパク質やアミノ酸が分解されて硫化水素やアンモニアが生成されること」となります。もちろん、例外もありますので書いたことだけにとどまることはありません。人は「発酵」によって生成される乳酸やアルコールに旨味を感じ、また体内に取り入れても有益である(「害がない」という意味ではありません!)ことから、様々なものを発酵させ、食品として利用してきました。「発酵」させることで「腐敗」が進みにくくなることも利用し、保存食品としても利用されています。

 

 発酵食品にはどのようなものがあるか知っていますか。


  納豆

  チーズ

  ヨーグルト

  醤油

  味噌

  パン

  お酒

  お酢

  キムチ

  甘酒

  ...


 このあたりはすぐに思いつくと思います。この他にもまだまだあります。意外!?と思うものもあるかもしれません。


  紅茶やウーロン茶

   微生物を利用している、というよりは葉そのものが持つ酵素によって発酵が進みます。


  鰹節

   鰹を乾燥させるときにコウジカビによって発酵させています。


  バニラ

   種子そのものの発酵で甘いにおいを出させます。


  イチョウ(ぎんなん)

   種子を取り出すときの下処理として微生物を利用しています。


  くずもち

   小麦粉を発酵させています。


 などなど身近な食品の中で「発酵」を利用しているものはたくさんあります。間違えやすいのは「豆腐」です。「腐」という字を含んでいるので発酵させていると勘違いすることが多いですが、豆腐はダイズの絞り汁を「にがり」によって固めているだけで微生物の力は利用していません。中国の料理で「臭豆腐」というものがあります。「臭豆腐」は豆腐をつくる過程で微生物の力を借りて風味を強くしています。

 

 チーズの発見は偶然のことだったと記録されています。紀元前6000年頃、この頃は食品を反芻動物(ウシなど)の胃袋に入れて保管していました。この中に入れていたヤギなどの乳が、高温多湿の環境によって発酵し、それを偶然見つけた人によって長期保存の食品として広がることになりました。様々な条件が重なり、偶然も重なっての発見が現代まで受け継がれているということです。私が書いたブログの中に度々出す言葉ですが、昔の人達の「最初に何かをする勇気」や、「これまでの常識を覆す考えを出す勇気」が現在まで受け継がれる様々なものを作り出したと言えます。

 

 もうわかりますね。伝えたいことは「勇気」です。これから受験に向かう受験生のみなさん、受験に正々堂々立ち向かう「勇気」は強く正しく身についていますか?

 受験という戦いで勝利をするのは受験生のみなさんです。今、模試の結果や過去問の結果で弱気になっていませんか。うまく得点が取れない人はどうして取れないのかを真剣に考えましょう。弱気になると人は自分以外の何かに原因、理由を求めようとします。でも違いますね。弱気になってしまっている自分を変えることが必要です。変えるためには、強く、正しく、努力で正面突破するしかありません。

 

 残り3ヶ月、自分の限界まで努力を重ね、「勇気」を振り絞って受験の日を迎えられるよう、日々精進をして下さい。

 

 頑張れ!受験生!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「精緻化」による問題

2016.10.24(Mon)

●吉祥寺校:太田    ●カテゴリー:

図形の平行移動に関して,引っかかりやすい問題を紹介します。5年生以上であれば解くことができるので,よろしければ挑戦してみてください。解答は1週間後にアップします。
(1)と(2)の違いがどこにあるのか,よく考えて取り組むと正解にたどり着けます。どちらも円周率は3.14とします。

(1)半径4㎝,中心角90度のおうぎ形OABが,下の左図のように直線上を6㎝移動しました。このとき,おうぎ形の弧ABが通過した部分の面積を求めなさい。

(2)半径6㎝,中心角105度のおうぎ形OABが,下の右図のように直線上を9㎝移動しました。このとき,おうぎ形の弧ABが通過した部分の面積を求めなさい。

「精緻化」による問題 「精緻化」による問題
入試まであと100日 間違えやすい社会科の漢字100題チェック

2016.10.24(Mon)

●横浜校:高原    ●カテゴリー:

 御三家6校をはじめとする東京都内の私立中入試開始まで,ついにあと100日となりました。ここからのいわゆる入試直前期の社会科の学習では,個人個人の弱点をつぶし,入試問題演習を通して得点力をアップさせることが重要ですが,社会科が苦手な生徒にとっても,得意な生徒にとっても思わぬ失点の原因となるのが「漢字ミス」です。先日行われた模試でも「ごだいご(天皇)」が書けずに点を落とした生徒が何人もいました(そのうち何人かは開成中志望者です...)。

 私たち社会科担当は日々こうした皆さんの漢字ミス,名付けて「誤字ラ」との戦いを繰り広げています。昔から絶えることのない古典的な「誤字ラ」もいれば,毎年新たに出現する「新・誤字ラ」にも遭遇します。

 そこで今回は,「受験生が間違えやすい社会科の漢字100題チェック」を用意しました。地理・歴史・公民それぞれの分野からランダムに出題しているように見えて,実はけっこう意図的な並びになっています。さあ受験生の皆さん,いざチャレンジ!

 

1.     ごだいごてんのう

2.     ごせいばいしきもく

3.     ごかじょうのごせいもん

4.     そくせいさいばい

5.     だんがいさいばん

6.     にいがたけん

7.     やまたいこく

8.     えひめけん

9.     ふくざわゆきち

10.  おおだわ(の)とまり

11.  ふゆ(の)けん

12.  いたがきたいすけ

13.  かんむてんのう

14.  おおすみはんとう

15.  おおくましげのぶ

16.  しんじこ

17.  にっそうぼうえき

18.  とくがわよしむね

19.  つしまかいりゅう

20.  なはし

21.  こんでんえいねんしざいほう

22.  ほうじょうやすとき

23.  ごおん(と)ほうこう

24.  たいせいほうかん

25.  だざいふ

26.  たいこうけんち

27.  ざいばつかいたい

28.  むろらんし

29.  いけんりっぽうしんさけん

30.  げんこう

31.  かんいじゅうにかい

32.  ふじわらのよりみち

33.  すがわらのみちざね

34.  ひみこ

35.  すいこてんのう

36.  てらこや

37.  たねがしま

38.  とくがわよしのぶ

39.  つくしへいや

40.  きたざとしばさぶろう

41.  けんずいし

42.  びわこ

43.  えとろふとう

44. しこたんとう

45.  ながしの(の)たたかい

46.  だんのうら(の)たたかい

47.  げんろくぶんか

48.  かがゆうぜん

49.  こうきょう(の)ふくし

50.  かつしかほくさい

51.  とみおかせいしじょう

52.  てっこうせき

53.  せっかいせき

54.  はんでんしゅうじゅ(の)ほう

55.  あべしんぞう

56.  あべのなかまろ

57.  ませいせっき

58.  ぼうえきまさつ

59.  おしかはんとう

60.  とまこまいし

61.  おんたけさん

62.  ばんしゃ(の)ごく

63.  つまごいむら

64.  じっぺんしゃいっく

65.  にとべいなぞう

66.  よさぶそん

67.  まつおばしょう

68.  こめそうどう

69.  ひださんみゃく

70.  するがわん

71.  やまのうえのおくら

72.  しょうるいあわれみ(の)れい

73.  せかいきょうこう

74.  ちくさんぎょう

75.  せきゆびちくきち

76.  ぞうよう

77.  ちそかいせい

78.  りっけんかいしんとう

79.  たいか(の)かいしん

80.  ぶんめいかいか

81.  はいたてきけいざいすいいき

82.  しんちとせくうこう

83.  えちごへいや

84.  ぼしんせんそう

85.  かすみがうら

86.  えぞち

87.  えんりゃくじ

88.  やまとちょうてい

89.  かわむらずいけん

90.  がんじん

91.  きょひけん

92.  しゅうだんそかい

93.  あさかそすい

94.  りゅうきゅうおうこく

95.  ありゅうさん(ガス)

96.  ちほうこうふぜいこうふきん

97.  わどうかいちん

98.  りょうがえしょう

99.  いつくしまじんじゃ

100.    びょうどういんほうおうどう

 

※解答はあえて掲載しません。担当の先生に「誤字ラ」を倒してもらいましょう!

社会科よもやま話 その7 御三家入試問題より

2016.10.20(Thu)

●自由が丘校:田島    ●カテゴリー:

その6までは開成中の問題からいろいろと寄り道をしてきました。
今回からは麻布中の入試問題を題材に,脱線しながら「よもやま話」を広げていければと思います。


2016年度(平成28年度)入試問題のテーマは「境」でした。
リード文でさまざまな境が出てきます。
「暮らしから生まれた境」に出てくるのは,村と村の境目です。
古来,陸続きの国同士は,その時々の力関係で国境線が変更されてきました。日本は島国であるために海という徹底的な境が存在し,その中で暮らしてきました。だから,国境線には大陸の人に比べて鈍感なのかもしれません。

このような日本人ですが,日本の中での境目では権力者がたびたび境目を決めてきました。
その中での「村」の境目が出ています。
鎌倉時代から,特に室町時代になると村の自治が広がっていきます。リード文ではそうした村の「掟」が書かれていました。
 ・よその村人は,身元を保証する人がいなければ,村に住まわせナこと。
 ・村の森で,勝手に木を切った者は,村人ならば村の寄合から外すこと。
 ・無断で寄合を2回欠席した者は,罰金として五十文を支払うこと。
リード文では,こうした掟が村をつくっていくために大きな役割を果たしたとあります。
この掟以外にも,入試でよく見かけるものに
 ・犬を飼ってはならない。
というのもあります。犬が山を荒らすことがあったからでしょう。

この時代,村では里山(入会地)を共同で管理するようになっています。
里山というのは雑木林で,木材になる樹木や薪になる枯れ枝などの利用も家ごとに割り当てられていたようです。草刈りもそうでした。

これらの情報から思い出されるのは,昔話(おとぎ話)です。
たとえば,「桃太郎」で「おじいさんは山へ柴刈りに...」というのは,里山を共同で管理するための仕事だと考えられます。小さい頃,柴刈りをして何になるのかと疑問を持ちましたが,柴はりっぱな資源だったのですね。
「花咲じいさん」では,「枯れ木に花を咲かせましょう」と灰をまきます。この灰というのも,鎌倉時代辺りから肥料として「草木灰(草や木を燃やした灰)」を使用するようになります。ですから,灰が肥料として植物にいい影響を与えるものであることはわかってつくられたお話なのですね。
犬を飼っていたおじいさんが出てきます。犬を飼ってもいい村だったのでしょうか。でも,その犬が最終的には可哀想な運命をたどるのも,村では犬についての一定のイメージがあったのかもしれません。これはあくまで私の主観ですが...。

こうしたおとぎ話が「お伽草子」として作られたのも室町時代です。室町時代の文化は平成文化といってもいいぐらい現代まで影響をもたらしているものがたくさんあります。これは書き始めると際限がなくなるので,興味のある方はいろいろと調べてみたらどうでしょうか。


次回も,このテーマで続けます。

咲かない花とは?

2016.10.18(Tue)

●池袋校:川島    ●カテゴリー:

 

10月のニュースの中に次のような記事がありました。

 

鹿児島県三島村の黒島で咲かない花をもつ新種のランを発見し、「クロシマヤツシロラン」と命名した。

 

ランは単子葉植物の仲間で南極大陸以外のすべての大陸に自生していて、10000種類以上も発見されています。その多くが独特で、きれいな花を咲かせることから、人の手によって観賞用の植物としてもたくさん栽培されています。おそらく皆さんもどこかで気づかないうちに見ているのではないでしょうか。特に「胡蝶蘭」などはとても有名ですからね。

さて、とてもきれいな花を咲かせる種類が多いランなのに、なぜ咲かない花をもつランが生育しているのでしょうか?

今回発見された「クロシマヤツシロラン」は、日光が届かない深い林の中で見つかりました。日光が届かない、ということは植物が生きていくために行う光合成ができない、ということです。そこで「クロシマヤツシロラン」は光合成をやめて、菌類に寄生をして養分を取り込むことを選び、進化してきたと考えられます。これだけでも生命の進化というものがいかにすごいことであるかわかりますが、さらに「クロシマヤツシロラン」は、その進化の過程で花も変化させてきたのだろう、と研究者は考えています。

日光が届かないほどの環境ですから、当然花粉を運ぶ昆虫もほとんどいないような環境であると考えられます。そんな環境の中で昆虫を呼ぶためにきれいな花を咲かせても無駄であると考えられますね。お客さんが一人もいない無人島でお店を開くのは皆さんだって嫌ですよね。それと同じことです。「クロシマヤツシロラン」は、昆虫がいないのであれば花を咲かせるのをやめる、ということを選んだのでしょう。もちろん種子ができないと子孫が残せませんから、花は開花しないだけで、つぼみのまま自家受粉をして種子をつくります。生き残れる可能性がより大きくなるように実に合理的な進化を遂げてきたわけです。

 皆さんは受験勉強を通して、さまざまな自然科学の考え方や知識を身につけています。その1つ1つはどれも正しいことですが、同時に例外というものがあることを知っておいて下さい。特に生物分野にはたくさんの例外があります。そして、その1つ1つには合理的な理由が隠れているものがたくさんあります。その隠れた理由を考えるのも理科の勉強の楽しみの1つと言えるでしょう。そして、例外というものは、入試問題を作る学校の先生たちにとっても大好物です。例外がたくさんあっていやだな、と思うのではなく、その理由を探してみよう、という前向きな気持ちで、ぜひ日々の学習に取り組んでください。それが、理科が得意になる近道であり、合格へとつながる道でもあります。

受験生のみなさん・保護者のみなさんへ

2016.10.18(Tue)

●池袋校:白田    ●カテゴリー:

 

いよいよ入試まで残すところ100日あまりとなりました。今、このブログを書いている10/18を含め、ちょうど105日の15週。保護者の方、あるいは生徒さんの中には、模試でなかなか良い結果が出ず、焦りの気持ちが出てくる方もいる時期かも知れません。

 入試までの期間を考えると、15週間というのは一般的に非常に短く聞こえる期間です。

 わが子がこの後、きちんとした受験生へと成長していくのか、緊張感のある受験生へとどのように変貌を遂げていくのか、むしろ保護者の方の不安の方が大きいかもしれません。

 私どもエクタスでは毎年多くの受験生に関わらせていただいておりますが、個人的な見解も含め、本当の意味で変貌を遂げるのがいつなのかについて、これは個人差があるのですが、12月からが本当の意味で気合いが入ってくる時期。今はまだまだ模試で一喜一憂し、喉元過ぎれば熱さを忘れ...と同じ失敗を繰り返してしまう時期でもあります。

 早い生徒さんですと11月の模試くらいから、本当の意味での結果を欲してくる時期になり、ミスを減らすようにするにはどうしたら良いか、効率よく得点するためにはどう問題を見分けなければならないか、を真剣に考え始め、自分なりの「型」を確立しようとしていきます。こういったことに敏感なのは女の子さんの方で、お子さんにもよりますが男の子さんなどは最後の最後まで無頓着で、入試が始まってから開花し、いわゆる「逆転合格」と言われるものを実現する方もいます。

 

 さて、これからが本当の意味での勝負所。

 今までの頑張りも、これからの頑張りも、君たちが心から進学したいと思っている学校への大事な道程です。君たちは模試のための勉強ではなく、志望校に合格するための勉強をしてきています。絶対に合格する、という強い気持ちをもって、これからも努力を積み上げていってください。

動物の骨格について

2016.10.18(Tue)

●たまプラーザ校:深川    ●カテゴリー:

 

動物の骨格について

 

小5の秋の理科の授業では動物の体のつくりや人体について指導する機会があった。「2足歩行によるかかとの発達」や「動物による骨盤の違い」など、記憶に新しいのではないだろうか。しかし、教科書や授業で学ぶ「動物の体のつくり」はそのごく一部であり、テキストに掲載されている図も少数でしかない。同じせきつい動物どうし、最も身近である人間とほかのせきつい動物の体の作りの違いについて考察できるチャンスがあるとより興味も理解も深まると思う。

私自身、先日行った博物館ではウミガメの骨格をじっくりと観察することが出来た。ヒトの骨格と比較をし、「ウミガメの骨盤にあたるところがどこか」であるとか、ウミガメの前足のつき方、鎖骨の位置の違いについて学んだ。中でも最も興味深かったことは「背骨とろっ骨」の位置にある骨が平らになっており、それが甲羅を形成していることだった。ヒトと同じ「背骨とろっ骨」なのにもかかわらず、環境に適応し異なるつくりになっていることに感動を覚えた。

エクタスの生徒たちにもさまざまな観察を行ってほしい(小6を除く)が、より学び、より興味に繋げるためには「普段の学習から得た知識」が必須である。例えばイルカを見たときに「魚類の尾びれがたてなのにイルカの尾びれは横向きなのはなぜか」と考えるためには魚類の骨格について知っていなければならない。

聖光学院で「鮭の切り身」が鮭の体のどの部分かを問う出題があったがそういった「テキストに出ていない問題に対しても対応するためには、授業でしっかり知識を得て、それを元に観察したり問題をしっかり解いたりする必要がある。「テキストだけ」を勉強するのではなく「テキストから」勉強する。テキストを飛び出して観察し、想像する。「わからない」と逃げるのではなく「こうではないか」と予測できる受験生になってほしいと思う。

 

最後に私が観察をした博物館を紹介する。「せきつい動物の体のつくり」や「昆虫のつくり」、そして「日本の昔の農業」の勉強を予習してから行くと絶対に面白いと思われる。

 ぜひたくさんの疑問や学びを得てほしい。

 

日本大学 生物資源科学部 博物館(無料)

小田急江ノ島線 六会日大駅 徒歩3分

速さのいじわる問題です。

2016.10.18(Tue)

●池袋校:滝澤    ●カテゴリー:

 

「池の周りをAくんとBくんが同じ位置から反対方向に回ります。Aくんは、分速60m、分速120m、分速60m、...と速さを1分ごとに交互に変えて進みます。Bくんは一定の速さで進みます。Aくんが池の周りをちょうど8周したときにBくんが池の周りをちょうど9周してスタート地点で出会いました。このときを含めてスタートしてから2人は何回出会ったでしょうか。」

 

1周の長さもBくんの速さもわからないので手のつけようがないと感じる方も多いのではないでしょうか。もしAくんとBくんが最後に出会ったときが「2の倍数」分後であれば、算数が得意な生徒であれば、「速さが途中で変わったらつるかめ算か平均の速さ」と考えることができるかもしれません。Aくんが分速60mと分速120mで進んだ時間は同じなので、平均の速さは分速90mということになりますから、Bくんは分速80mだとわかりますね。それならば池の周りを8090の最小公倍数である720mにしてダイヤグラムを書き、交点の数を数えれば正解を出すことはできます。しかし、この問題では、AくんとBくんが最後に出会ったときが「2の倍数」分後であるかどうかはわからないので、この解き方は厳密に言えば正解とは言えません。

 

実はこの問題は、「出会う」という言葉の意味が問われています。この問題で「出会う」とは何か。「出会う」とは「2人合わせて1周分の距離を進む」ことなのです。そうですよね?この2人は最終的に合わせて17周分の距離を進んでいますから、出会う回数は17回です。

途中をどのような速さで進もうが関係ありません。

 

「出会う」という簡単な言葉でも、算数的にしっかり理解しているかどうかは意外に難しいものです。別の言葉を使って言い替えることができて初めて理解していると言えます。「わかったフリ」していませんか?
季節感

2016.10.15(Sat)

●吉祥寺校:小島    ●カテゴリー:

 

10月も半ばになりました。秋の深まりを感じる季節です。

芸術の秋・食欲の秋・スポーツの秋・文化の秋...

秋はいろいろな修飾語をつけて呼ばれることが多いですね。皆さんはいくつ思いつきますか?

 

最近、よく言われることの一つに「季節感の喪失」があります。

一昔前なら、この季節になると夕飯時になればあちこちの家々からサンマを焼く匂いが漂ってきて、子どもながらに「サンマの季節か...」などと思ったものです。

しかし、最近は文明の進歩とともに生活が便利になり、ともすると「今の季節にこんなものが食べられるの...?」といったことも多くなりました。

真夏の暑い時期に店頭でみかんが売られていても、違和感を感じない人が増えているようです。私などは、「こたつにみかん」と感じる方ですが。

 

ただ、世間ではそうであっても受験生はそれではいけません。「季節」と入試問題に何か関係があるの?と質問されれば、答えは「あります」。

文章読解で言えば、随筆文などは季節に応じた内容で書かれたものがとてもたくさんあります。読者も当然わかるだろう、と書かれた内容である以上、季節感を全く持たない受験生であれば解く以前にお手上げですよね。

 

また、季節そのものが取り込まれるのが俳句です。

ご存知のように、俳句には季語を入れるというのが原則です。江戸時代以降、俳句をたしなむ人のために『歳時記』という書物が作られるようになり、今でも刊行されています。

時代が進めば進むほど季語も増えていくので、年々『歳時記』も更新されるようです。

受験生であれば季語がどういうきまりで決められているのか、知っていなくてはいけません。

 

ここで問題です。次のそれぞれの季語の季節を答えてください。

 

①雪崩(なだれ)   ②七夕   ③麦の秋

 

季語は、1年を四季、つまり四つに分けて次のように決められています。123月が春、456月が夏、789月が秋、101112月が冬です。ただし、ここでの暦はあくまでも旧暦ですから、現在に置き換えるとほぼ1ヶ月後ろにずれます。つまり、234月が春、567月が夏、8910月が秋、11121月は冬、ということになります。

(厳密には、季語には四季以外に「新年」という区分もあります。)

 

普通に考えてみてください。新暦で考えてみても、2月が春、8月は秋...こう言われると「え?おかしくない?」と思う人も多いのではないでしょうか。

昔の人の季節感は、「暖かくなったから春」ではなく、「まだまだ寒いけど、かすかに暖かくなる気配が感じられる」時期を「春」としたのでしょう。

たとえば、①「雪崩」も雪がそんなに積もっているのならとても春真っ盛りとは言えないものの、雪が解けているということは間違いなく暖かくなっている...そう考えて春の季語としたわけです。

こんなところにも、季語、つまり日本人の季節感が残されているのです。

②七夕は言うまでもなく七月七日の年中行事です。ただし、旧暦ですから七月は秋となります。現在でも日本最大の七夕祭りが仙台で開かれるのは八月です。

③麦の秋ですが、秋と書いてはあるものの、正解は夏です。昔の人にとって、秋は「実りの秋」つまり収穫を表します。麦の収穫時期はおおむね旧暦五~六月でなので、麦にとっての収穫時期、という意味で夏の季語とされたようです。

似たもので、小春(日和)...冬の季語などもあります。

 

関西の灘中学では、季語の出題が過去に多く見られます。季節を答えさせたり、順番に並べ替えさせたり、多い時は12個の季語を月の順番に並べ替えさせる問題もありました。(正月...一月、七夕...七月、もちつき...十二月等々)

みなさんも、たまに夕飯の買い物に出かけるお母さんと一緒にスーパーをのぞいてみて、季節を感じてみてはいかがでしょうか。

「神無月(かんなづき)」~今が旬(しゅん)の食べ物~

2016.10.13(Thu)

●ジュニア担当    ●カテゴリー:

 ここ1週間くらいで急に風が涼しくなってきました。風邪などひかずに元気に秋を満喫できていますでしょうか。いもくりかぼちゃ系が大好きな私(と愛犬)にとっては、とても楽しい時期です。

 

 10月は「神無月」とも呼ばれますが、どうしてこんな風に呼ばれるようになったのでしょうか。よく聞く説としては、全国の神様が出雲大社に集まっていなく(留守に)なるから、というもので、私もこれを知っていました。しかし、今回ブログを書くにあたって調べてみると、他の(しかも確からしい)説があるようでした。それは「無」が助詞の「の」であるという説です(神無月→神の月ということ)。たしかにこれならば、6月が「水無月」というのがうまく説明がつきます。私たちがよく知っている前出の説は、中世に出雲大社の方が後付したものと言われています。しかし、現在も出雲では「神在月」と呼ばれている期間もあるようで、文化とは不思議なものだなぁと思います。


 さて、ジュニアブログなのに小学3年生までの方には少し難しかったような気もするので、ここからは気を取り直して、私も大好きなおいしいものの話題です。秋は旬の食べ物がたくさんありますね。「旬(しゅん)」というのは、その食材が他の時期よりも新鮮でおいしく食べられる時期です。すごく簡単にいうと「一番おいしくて安い時」ということですね。今日は10月ごろが旬の食べ物をみなさんにお伝えします。意外なものもあるかもしれません。

 

 ざくろ(ちなみにグレナデンシロップはざくろのシロップ)、きのこ(まつたけ、他のきのこは実質的には旬がない状態)、ぎんなん、さつまいも、じゃがいも、ちんげんさい、にんじん、いちじく、かき、くり、すだち、ゆず、りんご、うなぎ(養殖は「土用のうなぎ」用に合わせています)、さんま、しらす、にしん、はも(年2回あります)、あずき(あんこ、実質的には旬がない状態)、ごま(実質的には旬がない状態)

※「実質的には旬がない」と書いたものは、簡単にいうと1年中スーパーなどで買うことができるものです。本当は旬以外のものはおいしさが劣る(負けてしまう)はずなので、農家の方々がすごくがんばって育てていらっしゃるのがよくわかります。


ちなみに木やお花で有名なのは「きんもくせい」です。近くを通るといい匂いがしますね。

また、よく聞く旬のまちがいは「レタス」や「いちご」です。レタスは鮮やかな緑で夏の野菜と思われがちですが、実は秋です。「高原野菜」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、レタスは涼しいのが好きなのです。だから本当の旬は秋です。いちごはクリスマスケーキにのっているイメージがあるかもしれませんが、本当は春です。

おもしろいのは「さわら」です。漢字で書くと「鰆」で俳句では春の季語にもなっていますが、さわらの旬が春なのは瀬戸内海辺りでの話です。実は関東では近くを泳いでいるタイミングなどの問題で、脂がのっている冬が旬と言われています。


 旬の食べ物には栄養もたくさんあります。旬の食べ物をおいしく食べて、元気に寒い季節を乗り切りましょう!

 ※写真は「琥珀糖(こはくとう)」と呼ばれる干菓子(ひがし)です。とても上品な味でおいしかったです。






「神無月(かんなづき)」~今が旬(しゅん)の食べ物~
小説・物語の「仕掛け」や「演出」 ~麻布中の過去問から~

2016.10.05(Wed)

●たまプラーザ校:蛯名    ●カテゴリー:

 書店で販売されている過去問は十年分掲載されていることが多いですね。今回は来年度分からは載らないであろう平成19年の麻布中入試問題の文章、浅田次郎さんの『青い火花』を題材に、文章の「仕掛け」「演出」についてお話します。

明治生まれの写真師「祖父」は個人的にチラシをガリ版で刷って配るなどして個人的に都電廃止反対運動をしていました。

老いて写真の腕前もあやしくなっていた祖父は、都電の運転手である知人「順ちゃん」の、制服を着た記念撮影にも失敗します。ライトの位置が変わっていたのに気付かず、露出も適切ではありませんでした。

その年のクリスマス・イブ、祖父は「父」を助手にして、順ちゃんが運転する都電廃止記念の「花電車」を撮影することになります。父は祖父の写真が失敗に終わることを恐れて比較的撮影の楽な「青山一丁目」停留場にした方が良いと提案しますが、祖父は都電への愛情から、都電が往年の力を発揮し、全速力で走る「墓地下のカーブ」で撮影すると言い張ります。

夜の撮影。祖父は父にも同時にストロボ(フラッシュ)を焚けと指示します。そしていよいよ電車がやってきました。本文から引用します。

「二台のストロボと同時に、都電のパンタグラフから稲妻のような青い火花が爆ぜた。真昼のような一瞬の閃光の中で、電車はそのまま止まってしまったように見えた。」

出来上がった写真は絵葉書のように美しいものでした。写真はやさしさが大切だ、と父に言う祖父。

さて、祖父はこの時だけ、往年の技術と勘を取り戻したのでしょうか? いえ、そのままでは失敗していたのかもしれないと読み取れます。
適切にカメラを設定して撮影したならば、予想外の「青い火花」によって露出オーバー、つまり明るすぎる写真になっていたのではないでしょうか(現実の火花の明るさが、どのくらい写真に影響するかはわかりませんが)。

順ちゃんの記念撮影の失敗が、ピントが合わない「ピンボケ」ではなく、ライトや露出といった明るさに関するものにしてあるのも、タイトルが『青い火花』であるのもこの点に気づきやすくするためだと思われます。

都電を愛した祖父に対して、都電の方もその思いに応えて、明るさを調節してくれたのかもしれないね、というのがこの作品の感動ポイントの一つではないかと思います。クリスマス・イブであることも「奇跡」を演出していますね。

「祖父と電車」だけではなく、この物語は思いやりにあふれています。そしてその思いやりを表現するために作者は様々な仕掛け・演出をしています。そういったことが読み取れる子に入学してほしいと、麻布中の先生も願っているのかもしれません。

「カメラの知識なんてうちの子には無いから無理!」という方もいらっしゃるでしょうが、エクタスでは「解く技術」で合格点をとれるよう指導しておりますのでご安心ください。
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