高校の受験料や入学後の費用はいくらかかる?

高校受験、高校の学費はいくらかかる?
更新日:2024/01/24

高校受験では公立や国立でも受験料がかかるって知っているかな?

公立高校でも受験料がかかるんですか?

そう。公立高校でも入学金や授業料は必要なんだ。

公立ってお金がかからないイメージでした。

公立も私立も金額の違いはあるけれど、高校で勉強をするにはいろいろな費用がかかるよ。
高校生になる前にどのくらいお金がかかるのか、知っておくと勉強の重みが変わってくるかもしれないね!

目次

高校受験、高校の学費はいくらかかる?

高校にかかる費用の全貌は?

最初に、高校への進学に関してどんな費用がかかるか全体像を見渡してみましょう。

資料1/高校の学費・教育費

  受験時 入学時 1年次 2年次 3年次
学校に
納付する
お金
受験料 入学金 授業料 1年と同じ 1年と同じ
施設費 冷暖房費
制服代 教科書・副教材
寄付金 クラブ活動関係
その他 PTA会費
  クラス費
  旅行・遠足・見学

高校に納付するお金は、「受験料」「入学時に一度だけかかる費用」「各学年でかかる費用」「3年間の中で特定の行事などにかかる費用」に大きくわけられます。
また、それ以外にご家庭で直接用意したり負担したりする費用もあります。
ここでは主に高校に支払うお金を見ていくことにします。

公立高校・国立高校・私立高校それぞれの受験料

まずは、受験する際にかかる受験料について見ていきましょう。公立高校、国立高校、私立高校で金額が違います。

受験料

公立高校2,200円(福岡県と佐賀県は2,100円)
国立高校9,800円
私立高校約22,000円(東京・神奈川・千葉・埼玉の平均)

上のように公立高校<国立高校<私立高校となっており、金額にかなり差があります。
最も高額な私立高校の平均は22,000円辺り。学校によって15,000~30,000円ぐらいの幅があります。
受験料の総額は入試日程の組み方で決まります。最小限は、公立高校が第一志望で私立高校は合格安全校の一校のみというケースで20,000~25,000円程度です。
標準的な手堅い作戦、練習校→早期合格確保校→上位志望校→公立高校といった受験日程を組み、たとえば私立5校+公立1校に出願したとすると、110,000円前後の金額になります。

高校入学時の初年度納付金や授業料

晴れて志望校に合格すると、次は入学手続きです。
各都県、私立高校・公立高校・国立高校で初年度に納める金額は変わります。それぞれ、ご紹介します。

各都県、私立高校・公立高校・国立高校の初年度費用

資料2/高校初年度納付金(平均値)

東京都の私立高校(令和5年度)

入学金253,113円
施設費36,096円
その他184,399円
授業料483,311円
1年次納付
初年度計956,918円
参照:令和5年度 都内私立高等学校(全日制)の学費の状況

東京都の金額は、学科・コースなどによって金額が異なる場合は、それぞれ1学科として計算しています。また、各項目の金額の算出については、小数第1位を四捨五入したため、総額の合計と一致しない場合があります。

神奈川県の私立高校(令和5年度)

入学金217,593円
施設費
その他141,214円
授業料449,787円
1年次納付142,551円
初年度計944,139円
参照:令和5年度私立高等学校生徒募集要項

神奈川県の金額は、学科・コースなどによって金額が異なる場合は、それぞれ1学科として計算しています。各項目の金額の算出については、小数第1位を四捨五入したため、総額の合計と一致しない場合があります。また、全日制のみの数字で、通信制は含んでいません。表内の「その他」の項目は、参照の「入学金以外の入学時納付金」を指し、「1年次納付」の項目は、「授業料以外の入学時納付金」を指しています。

千葉県の私立高校(令和5年度)

入学金155,231円
施設費130,563円
その他188円
授業料380,363円
(1か月31,697円)
1年次納付105,562円
初年度計768,041円
参照:令和5年度千葉県私立高等学校初年度納付金

千葉県の金額は、学科・コースなどによって金額が異なる場合は、それぞれ1学科として計算しています。各項目の金額の算出については、小数第1位を四捨五入したため、総額の合計と一致しない場合があります。また、全日制のみの数字で、通信制は含んでいません。表内の「1年次納付金額」は、授業料26,252円×12か月を除く、参照の「経常月納付金」に含まれる「施設関係費」、「その他」の12か月分の合計金額です。

埼玉県の私立高校(令和5年度)

入学金235,708円
施設費178,486円
その他29,383円
授業料391,400円
1年次納付
初年度計834,977円
参照:令和5年度私立高等学校初年度納付金の状況

埼玉県の金額は、参照の「県平均」から抽出し記載しています。

公立高校

入学金5,650円
施設費 
その他 
授業料118,800円
1年次納付 
初年度計124,450円
参照:新・高等学校等就学支援金制度に関する調査について

文部科学省にて公表されている数値です。このほかに学校により公立高校の施設費などの諸経費は、学校によって異なるため、空欄としています。
また、鳥取県、福岡県、佐賀県、長崎県は入学金は5,550円となります。

国立高校

入学金56,400円
施設費 
その他 
授業料115,200円
1年次納付
初年度計171,600円
参照:国立大学等の授業料その他の費用に関する省令

文部科学省令で定める「標準額」です。このほか学校により設備費等が必要な場合があるため空欄としています。

入学金

私立高校と国公立高校で大きく異なります。私立高校は地域差が見られるものの、おおむね200,000円前後に設定されています。それに対して国立高校は56,400円、公立は5,650円(鳥取県、福岡県、佐賀県、長崎県は5,550円)とかなり金額が小さく、ここでも公立高校<国立高校<私立高校という構図が繰り返されます。
高校受験の際の注意事項として、入学手続きのタイミングがあります。多くの私立高校が締め切りを公立高校入試の発表後に設定していますが、なかには締め切り日が早い高校もあり、その場合は手続き時の納付金を用意しなくてはなりません。
その後上位志望校に合格して入学を辞退することになると、初年度授業料や施設費などは返還されますが、入学金(またはその一部)は戻ってきません。その点をよく考えた 受験計画とお金の準備が必要です。

授業料

授業料は国立高校と公立高校がほぼ同額、私立高校は年額平均でその約2~4倍となっています。定額の公立高校・国立高校とちがって、私立高校の場合は学校・学科によって 金額が大きく異なります。一都三県の中でも、授業料(年)の最低額は240,000円、最高額は1,350,000円と非常に幅があるので、受験校選びのときに確認してください。授業料は3年分支払うため、学費の大きな割合を占める項目です。
なお、授業料年額が1,000,000円以上になるのは海外大進学等を目標に特殊なインターナショナル教育をおこなうケースです。普通科では70~80万円台が上限です。

資料3/1都3県の私立高校の授業料年額の範囲

 東京神奈川千葉埼玉
最高額1,350,000円880,000円522,000円760,000円
最低額348,000円324,000円240,000円264,000円

施設費・その他

初年度納付金に含まれるもう1つの費目が施設費・その他などの、授業料以外の納付金です。資料2でわかるように、私立高校の施設費+その他の納付金は合計で約200,000円とかなりの額になります。
では公立高校の場合はどうなっているのでしょうか。もちろん公立高校でも、学校で使う教科書や副教材、制服があればその代金などいろいろと費用はかかります。しかし、施設の維持や利用料という大きな費目がないため、私立高校に比べると相当低い金額、おそらくは半額以下になります。(資料2に記載がないのは、まとまった資料が公表されていないためです。)
また、国立も資料がありませんが、お茶の水女子大学附属高等学校を例に見てみると、教育後援会入会金・会費・教育環境設備費の名目で初年度のみ120,000円がかかりま す。(参照:お茶の水女子大学付属高等学校 各種費用・奨学金
これが国立の一般的な額かどうかはなんともいえませんが、少なくとも私立に近い金額設定もあり得ることはこれでわかります。

寄付金

私立高校では、寄付のお願いがある場合があります。新しい施設をつくったり校舎を建て替えたりするには莫大な費用がかかるので、生徒たちにとって良い教育環境を維持していくために寄付を募るのは学校にとって必要なことです。寄付をするか否か、寄付の口数は各ご家庭の判断にゆだねられます。

入学後にかかる費用

毎年学校に支払う費用として、授業料とその他の様々な費用があります。授業料についてはすでに見たので、今度はその他の費目に目を向けてみましょう。

教科書と副教材・冷暖房費・PTA会費・クラス費などは全員に等しくかかります。
一方、クラブ活動に関する費用は帰宅部なら当然なし、逆に道具をたくさん使う遠征の多い競技などだとそれなりに費用がかさみます。人によって変わってくる部分ですね。
それぞれの生徒の高校生活に応じて、少し差がつく形で毎年ほぼ定額の支出となるのが、これらの項目です。
学校行事に関わる費用は、行事の都度発生するものですが、金額が大きい修学旅行費は1年前から定額を積み立てていくのが一般的です。公立高校の修学旅行は、各自治体のルールで日程や費用が制限されています。

資料4/1都3県の修学旅行上限額(令和4年度)

 国内海外
東京都86,000円115,000円
神奈川県明示せず 明示せず
千葉県100,000円130,000円
埼玉県95,000円100,000円
(外国語科等設置校等国際交流に特色があると県教委が認めた学校については130,000円)
参照:修学旅行実施基準

※東京都と千葉県は、消費税別の金額 ※埼玉県は、消費税の記載なし

公立高校の国内修学旅行は90,000円程度、海外に行っても経費を含めて150,000円以内といったところです。
しかし私立高校にはこうした縛りがありません。海外の場合、行先が近隣のアジア諸国であれば公立高校とそう変わらないこともありますが、オセアニアなどに行くと300,000円近い旅行代がかかります。

学費への公的補助

高校の学費に対する公的補助は、国の高等学校等就学支援金制度をベースとして自治体が独自に補助を上乗せする形です。最近は私立高校へ通学する生徒にもかなり手厚い援助が行われています。

各都道府県地方自治体からの(私立対象)助成金 国からの助成金11万8000円/(公立・私立共通)

※1:都道府県ごとに金額や条件が異なります。(一都三県に関しては「資料5」を参照ください。金額は国からと都道府県の助成金の合算となっていますのでご注意ください)
※2:世帯年収が910万円未満が対象となります。

資料5は国の助成金に1都3県の助成金を加えた助成金額を示しています。
国の助成金は一定ですが、各都県それぞれの制度は少しずつ異なるので、私立高校を志望する中学生は、一度自分の住んでいる自治体の助成制度を確認してみましょう。

資料5/1都3県の私立高校授業料等への助成制度

年収目安 就学支援金 都県の助成金 入学金補助 都県助成金対象
東京都 ~590万円 396,000円 79,000円 都内在住私立在学
~910万円 118,800円 356,200円
神奈川県 270万~590万円 396,000円 60,000円 100,000円 県内在住県内私立在学
~700万円 118,800円 337,200円 100,000円
~750万円 118,800円 74,400円 100,000円
~910万円 118,800円
千葉県 ~350万円 396,000円 月額授業料の全額から就学支援金を除いた差額を免除 入学金の全額又は 15万円のいずれか低い方の額 県内私立在学
~640万円 ~396,000円 月額授業料の全額から就学支援金を除いた差額を免除
~750万円 118,800円 月額授業料の3分の2(ただし、20,500円を上限とする)から就学支援金を除いた差額を免除
~910万円 118,800円
埼玉県 ~500万円 396,000円 (施設費等納付金補助 200,000円) 100,000円 県内在住県内私立在学
~590万円 396,000円 100,000円
~609万円 118,800円 268,200円 100,000円
~720万円 118,800円 268,200円
~910万円 118,800円
※年収は目安です。実際には住民税額によって決まります。
※各補助金の上限は実際の支払額です。例えば東京で授業料が442,000円以下の場合、実際の授業料の金額が補助されます。
※制度の詳細は各都県の公表文書で確認してください。当資料は簡略化しています。
※上記の情報は、2023年8月10日時点のものです。
参照:東京都私学財団リーフレット神奈川県私立高等学校学費支援リーフレット千葉県の就学援助制度リーフレット埼玉県父母負担軽減事業補助金リーフレット

私立高校の助成制度は、いずれもお子さまが私立高校に通うご家庭にとって強力な支援となります。公立高校と私立高校の学費の差がすべて解消されるわけではありませんが、ギャップがかなり縮まるのはたしかで、私立高校進学を考慮し易くなったと言えるでしょう。
対象にご注意ください。東京都在住なら都外の私立高校に通う場合も助成の対象となります。逆に神奈川県、千葉県、埼玉県在住で県外の私立に通う場合は助成の対象になりません。

助成制度も充実。費用にとらわれず自分にあう高校を探そう!

受験料や入学金、授業料など高校ではたくさんのお金がかかります。
費用の面でみると、やはり私立の学校では多くのお金がかかることから、昔は進学先を公立のみに絞って考える子どもが多くいました。
しかし、現在は国や各都道府県からの助成金制度があるため、昔に比べ私立への進学でも負担が少なくなっています。
最初から選択肢を狭めるのではなく、保護者の方と相談しながら私立・公立・国立などすべての学校を俯瞰して見たうえで、自分の学びたいこと・やりたいことをしっかりと学ぶことができる学校を探すようにしましょう。

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