高校入試の過去問はいつから始める?~効果的な解き方を学ぼう~

更新日:2024/04/17

高校受験のための勉強で、最後に取り組むのが、過去に志望校で出題された入試問題、つまり過去問です。
「いつから始めるの?」「何年分やればいいの?」「どんなふうにやれば効果があるの?」「何か注意点は?」といったすべての疑問に答えるので、いま過去問演習の真最中の人は、適切な演習が出来ているか確認してみましょう。
また、中1・中2の人もぜひチェックしてみてください。過去問について知ると、受験勉強全体の進め方も見えてきます。

目次

過去問はいつから始める?

過去問はいつから始めればいいんだろう?

過去問へのチャレンジは計画的に始めよう

過去問の演習を始めるタイミングは受験勉強の進み具合と関わってきます。なぜなら入試問題は中学3年間の学習内容全体から出されるからです。まだやっていない単元がたくさん残っていると、解けない問題が多過ぎてせっかくの演習が活きません。一方で、中学の全範囲を完全に理解してからでは取りかかりが遅すぎてしまいます。中学で学習する内容(範囲)の9割がた終えたところで過去問題へのチャレンジを始めるのが現実的でしょう。
標準的なパターンとしては、(科目にもよりますが)夏休みが終わった9月から過去問題の演習スタートというのが無理のないスケジュールです。ということは、夏休みまでに全範囲が終わっていなくても、それまでに学習したことはしっかり理解できているところまで到達しておきたいですね。1、2年生はそのつもりで勉強を進めていくようにしましょう。
でも人によって志望校も受験校数も学習ペースも違うので、何が何でも9月スタートとは言いません。それより少し遅くなってもきちんと計画的にやれば過去問演習の成果を十分生かすことができますよ。ぎりぎりのタイミングは12月辺りです。

受験勉強を始めたばかり...という人は、受験勉強はいつから始める?を読んでスケジュールを組むことから始めてみてね!

勉強の計画を立てるのが苦手...受験勉強を始めるのが遅かった!そんな人は個別指導を活用しましょう。「栄光の個別ビザビ」なら1人ひとりに合わせた受験勉強のスケジュールが組み立てられます。

高校受験で過去問題集を解く意味

先生!過去問買ってきたんですが…これ、やらなくちゃいけないんですか?

分厚い過去問題集を見ると、量も多いし、やりたくなくなっちゃうよね。でも、過去問をやらずに入試に挑むと大変なことになるので、想像してみてほしい。

画像

入試会場で問題を見たときのことを想像してみよう

あなたが過去問をやらずにその場に臨んだとすると、どんな問題が出ているのか、難易度はどうなのか、様子をつかむのに時間が必要です。私立高校などでは毎年定番のように同タイプの問題を出すこともありますが、あなたはそれを知らないので問題を見てから考え始めることになります。
一方あなたの横にいる受験生は過去問の演習をしっかりやってきています。だいたいどんな問題が出るか予めわかっているのでさっと全体を見渡して方針を立て、あなたより先に問題を解き始めるでしょう。学校独自の個性的な出題にも十分対策を積んでいるから、ほぼ確実に、しかも短時間で解くことができます。どっちが有利かは明らかですね。

過去問を解くことで学べること

入試当日を想像してみてもわかる通り、過去問演習には3つの意味があります。

  1. 合格するために克服しなければならない課題がはっきりする
  2. 志望校の入試の傾向と対策がわかる
  3. 時間配分など試験当日を想定した練習ができる

高校入試では国公立も私立も問題の傾向が安定しています。だからこそ、過去問演習にしっかりと取り組んだかどうかで大きな差がついてしまいます。本番前にできるだけ入試問題について理解しておくことがとても大切です。また、入試問題を解いてみると、今の自分にはできないことや未定着の知識・経験が不足している単元、その学校でしばしば出題される内容などがわかるので、的確な仕上げ学習の方針を立てることができますね。

そしてもう1つ、過去問演習にはすごい効果がある

なんですか…?

志望校の入試がとてもリアルに感じられて、やる気が倍増するんだ!これでも過去問やらない?

過去問、やります!!

過去問は何年分やればいいの?

過去問を買ってきたけど、何年分やればいいんだろう?

過去問題集は5年分、10年分など、過去数年分が1冊になっている場合が多いです。できるだけ多めに解こう!と言いたいところですが、過去問演習は時間がかかります。他の勉強とのバランスも大切なので、上位志望校とそれ以外の受験校を分けて考えましょう。

志望校の過去問

志望校として受験する可能性のある学校の過去問は必ず買い揃えましょう。だいたい5年~8年分くらい掲載されていますので、それを全部やるのが基本です。少なくとも5年分はやることをおすすめします。
そんなにたくさん必要なの?と思うかもしれないですが、演習を重ねるとその学校の出題パターンが見えてきて問題への対処の仕方も自然と身につきます。
とくに難関高校の場合、たくさんの年度をこなすことで対応力が高まるので、合格ラインぎりぎりの人にとっては最後の一押しになりますよ。

併願校の過去問

志望校以外にも併願校など受験する高校については一通り購入するのがおすすめ。3~5年分ぐらいはやってみるのが理想です。しかし過去問の演習にはとても時間がかかります。受験校が多い人は全部やるのは厳しいかもしれません。そういう状況の人は最低でも1~2年分はやってみるようにしましょう。残りは苦手分野や単元に絞って「問題集」的なものと捉えて取り組むのも一つの手です。
模試などの合否判定で合格確実だとしても、入試問題がやさしいとは限りません。油断せずに早めに過去問を解いてみて、万全の状態で本番に臨むようにしましょう

受験校以外の過去問

自分の志望校と共通点のある別の学校の問題を解いてみることも、過去問利用法の一つです。

  • 公立高校が第一志望の場合 → 傾向の似ている他の都道府県の問題
  • 難関公立校志望の場合 → 私国立難関校の問題
  • 国立・開成・早慶志望の場合 → 国立・開成・早慶附属校の問題を幅広く

上記3つの例に共通する目的は「経験値を増やすこと」「幅を広げて、出題傾向の変化に強くなること」「他の受験生に負けない底力をつけること」です。このような使い方をする時、栄光ゼミナールでは、受験生1人ひとりの志望校に合わせ、おすすめの学校の過去問を紹介しています。

過去問の解き方

第一志望の過去問やりました。30点でした

そうか。で、次にやるべきことは?

泣きます

泣き終わったらすぐに70点分の復習をしなさい

過去問の演習はとても時間がかかります。その時間を合格への強力な武器にするか、無駄な時間するか、すべてはやり方しだいです。

入試本番の制限時間で解く

まず、その学校の試験時間内で問題を解いてみましょう。過去問をやる目的の1つは、入試問題の様子を知り、本番での手順や時間配分を考えることです。そのためには条件を揃えてやってみなければなりません。
そうすると、とくに最初のうちは時間が足りなくなることが多いでしょう。手付かずの問題が残ってしまったときは、制限時間までに解いた部分を採点の対象にすることにして、残りの部分も得点外ということで解いてみるようにしましょう。過去問は受験勉強の教材でもあるので、やらずに終わりにしてしまうのはもったいないですよ。

解いたらすぐに採点する

解き終わったらすぐに採点してみましょう。なぜ「すぐに」かというと、自分がどんな風に問題を解いたかを終了直後なら覚えているからです。自信のある問題、あやふやな問題、理解できなかった問題など、印象が鮮明なうちに採点した方が誤答の原因や勉強不足の部分が把握しやすいのです。

解説を読んで復習する

過去問演習の中でいちばん大切なことは復習することです。まず、採点するときには解説をしっかり読むことが大切です。点数が良かった悪かったと騒いで終わりにしてしまったら、はっきり言って過去問を解いた意味はありません。〇や×をつけるのが勉強ではないのです。
×だった問題、答えが書けなかった問題、正解だったけれどあまり自信がなかった問題などをこの機会にきちんと理解することによって実力がつきます。解説を読んでもわからなかったら、不明点を明らかにしたうえで先生に質問したり、その単元全体を勉強し直したりして、次に同じタイプの問題が出たら解けるようにすることを意識しましょう。この手間を惜しまない人は必ず伸びますよ。

同じ年度を複数回解く

上位志望校の過去問は、たとえば8年分を解き終えたら、できなかった問題を中心にもう一周やってみるのがオススメです。1周目に丁寧な復習をした効果を2周目ではっきりと感じることができます。ペース配分なども余裕を持って確認できるので、本番に向けて自信がつく勉強だと言えます。1周目の点数が低かった人には、この2周目の演習がとても効果的なのです。

過去問題はあなたを志望校合格に導く最終兵器

過去問題に取り組む上での注意は2つ。まず1つ目は、志望校の過去問題を初めて解いて点数を取れることはあまりないということです。とくに難関校の場合は、期待と不安を抱いて挑戦して、衝撃の結果に打ちのめされるのが定番といってもいいでしょう。
見たこともないような点数にショックを受けるのはしかたないですが、そこで「自分には無理なのではないか」なんて思ってはいけません。今が9月だとすると本番までは5~6ヶ月ありますね。その間に勉強すべきことを知るのが過去問題を解く目的です。弱点をカバーする勉強を続けながら1つ1つ解いていくうちにだんだん点数は上がってきます。
もう1つは、実力がついてからやりたい(つまり今やってひどい結果になるのを見たくない)という気持ちから、志望校の過去問題をやらずに後まわしにする人がいますが、それは間違い。過去問題は教材です。本当に合格したい学校ほど、早めに取り組んで自分の課題を知るべきなのです。
過去問題はあなたを志望校合格に導く高校受験勉強の最終兵器とも言えます。正しく取り組んで100%活かしきりましょう!

栄光ゼミナールでは高校受験を最後の仕上までしっかりと指導します

中3受験生は夏休み以降、それまで積み重ねてきた学びを高校入試で合格する力に結実させていく総仕上げの段階に入ります。その主軸となるのが過去問演習です。
栄光ゼミナールの高校受験対策は学校よりも早く3年間の勉強が完了するので、理想的なタイミングで無理なく過去問演習を始めることができます
また、通常授業や入試対策ゼミの勉強をこなしつつ、志望校や併願校の大量の過去問を自力で解き復習することは、合格力をアップさせる一方で、中3にとっては非常に厳しいチャレンジとなります。栄光ゼミナールではそこを乗り切って合格する実力を身につけてもらうために、過去問演習計画の立案・進行管理から採点・質問受けに至るまでしっかりと見守り、サポートします。問題優先度の付け方や頻出の問題など、受験当日に威力を発揮するさまざまな知恵を伝授し、本番で実力を発揮するための「試験力」を磨いていきます。最後まで手厚い指導を貫く栄光ゼミナールで、一緒に志望校合格を目指しましょう。

栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。

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