千葉県の公立高校入試の仕組みを解説!近年の受験動向と受験のポイントは?

更新日:2024/01/24

国語のリスニング問題は千葉県特有の問題だと聞いたんですが本当ですか!?

そうだね。
東京都立や埼玉県立では出題が無い千葉県立特有の問題なんだよ

実はリスニングが苦手でなんです。
メモを取るのに必死で重要なところを聞き逃したり...

メモの取り方が悪いのかもしれないね。
国語の聞き取り問題はどこが重要なのかを見極めることが必要だよ。

ちなみに3年間の9教科の評定が利用されるから、定期テストは1・2年生のうちから対策しておく必要があるんだ。

3年間!!中1から勉強もしっかり頑張らないと
いけないんですね...。

日ごろから対策をすれば、大丈夫!
調査書点の計算方法もこれから一緒に見てみよう。

目次

千葉県公立高校の入試日程

千葉県の公立入試は2月下旬に1回、2日間にわたって行われます。
1日目は英語・数学・国語の学力検査、2日目は理科・社会と面接や小論文などの各学校が実施する検査になります。

令和6年度入学者選抜の学力検査日程は、令和6年2月20日(火)、21日(水)です。

参照:令和6年度千葉県県立高等学校入学者選抜の日程について

出願から選抜・合格発表までのスケジュール

願書提出

2月上旬

志願変更(2日間)

※入試の数日前に一度だけ出願する高校や学科を変更できる。

入学者選抜(2日間)

2月下旬
1日目:国語・数学・英語の学力検査
2日目:理科・社会・各校の定める検査

追検査(1日間)

※病気などで受けられなかった人のために実施される。学力試験は入学者選抜と同じ形式で行われる。「各高校が定める検査」を実施するかどうかは高校による。

合格発表

3月上旬

※追検査を受けた人の合否もここで一緒に発表される。

千葉県公立高校入試の内容

千葉県の公立高校入試では、学力検査と面接や小論文などの各高校が定める検査が行われます。学力検査の出題傾向や各高校が定める検査には大きな変更はありませんが、試験時間など細かい変更があるので対象者は要注意です。

学力検査

国語 : 50分 ※放送による聞き取り検査を含む
数学 : 50分
英語 : 60分 ※リスニングテストを含む
理科 : 50分
社会 : 50分

全校共通問題を使用して、英語・数学・国語・理科・社会の5教科を実施します。
試験時間は英語が60分で他の4教科は50分と英語が10分長いので要注意です。千葉県の一番の特徴は英語の他に国語でも放送による聞き取り検査(リスニング問題)が行われることです。問題文から放送されることもあるので、国語のリスニング対策はしっかりと行わなければなりません。国語以外でも、問題や資料をしっかり読み解き、答えを記述する力が求められる傾向が強いと言えます。

※特別入学者選抜(海外帰国生など)専門系を除く

各校が定める検査

面接、集団討論、自己表現、作文、小論文、適性検査、学校独自問題による検査及びその他の検査のうちから1つ以上の検査を実施します。

2020年まで前期選抜で行われていた検査は2021年以降入試が1回になっても実施されます。面接を行う学校がほとんどですが、志望校がどんな検査を実施するのかをきちんと確認して対策をしておく必要がありますね。

学力検査でしっかりと得点できることが大切

中学部グループ指導

千葉県の高校入試では、問題や資料を読み解き、答えを記述する力が求められる傾向が強くあります。1回の試験で実力を出し切り得点していくには、問題の読解や記述の対策は必要不可欠です。
栄光ゼミナールでは、学力検査でしっかりと得点できるように、確実に知識を習得し、反復できるカリキュラムを採用しています。また、千葉県の特徴である国語の聞き取り検査(リスニング問題)や記述問題も、メモの取り方から解答の書き方まで指導しているので、なかなか点数が取れない人は体験授業を受けてみるのがおすすめです。

選抜方法

2021年入試までは前期選抜と後期選抜で選抜方法が違いました。しかし、2022年入試以降は1回の入試になるので、選抜方法も変わりシンプルになりました。合否判定にかかわる資料は学力検査、各校が実施した検査の得点、調査書の3点です。調査書は3年間の成績が対象なので、1年次から定期テストの対策は必須です。

合否判定資料

合格・不合格を決める資料は、次の3つです。

  • 学力検査の得点
  • 各校が定める検査の得点
  • 調査書

調査書点の計算方法

調査書点は3年間の9教科5段階評価の評定を合計した点数とその他の記載事項による加点の合計によって出されます。

調査書点(内申点)を計算してみよう!

●Aさんの評定(各学年45×3年で135点満点)

国語数学英語社会理科音楽美術保健体育技術・
家庭
学年
合計
中144335243331
中244344243331
中355445444439
1年次31点+2年次31点+3年次39点=素点101点

●各高校が定める数値Kをかける(Kの値は0.5~2)

●加点:その他の記載事項による加点(基準は各学校で決める。上限は50点)

素点101点×1(数値K)+加点15点=調査書点116点

学校ごとに決まっているKの数値を使い計算するので、学校により満点が変わります。学力検査と調査書点の比重をKにより変えています。

合否判定方法

3つの資料を使ってどのように合格者を決めるかは各学校のやり方に任されますが、大きく2つの方法があります。学校別の配点は各高校のホームページ等で発表されていますので、志望校がどのような選抜方法を採用しているのかを確認しておきましょう。今回は合否判定方法のイメージを入学者選抜方法等改善協議会が示した例で考えてみましょう。

総得点による選抜方法

1つは総得点に基づく選抜方法です。

学力検査500点+150点(調査書点(K=1)135点+加点15点)+30点(検査(面接))

当日検査530点満点(学力検査が500点、各校の定める検査が30点)、調査書150点満点(評定が135点+加点が15点)の合計680点で、上位から順に合格します。
当日検査の比重が約77.9%と大きくなりますが、計算は分かりやすいですね。

※各選抜資料の満点は高校ごとに決定 ※各選抜資料の評価についても慎重に審議されます。

配点を変えて2段階で合格者を決定する。

2つ目は、2段階による選抜方法です。

学力検査500点+調査書評定135点+45点(調査書加点15点+2日目の検査30点)


第一段階はイメージ1と同じ配点で、上位から順に合格します。しかし、第一段階で合格が決まるのは募集人員の80%の人まで。残りの20%は第二段階の方法で選抜されます。

学力検査500点+調査書評定270点(K=2)+105点(調査書加点15点(K=1)+2日目の検査90点(K=3))


第二段階では、学力検査と調査書の比重を変えるために、各学校の定めた係数を乗じて合否を決定します。
調査書点に乗じる係数をK1、調査書加点に乗じる係数をK2、各校の定める検査に乗じる係数をK3とします。
今回はK1=2、K2=1、K3=3とすると、当日検査590点満点(学力検査が500点、各校の定める検査が90点)、調査書285点満点(評定が270点+加点が15点)の合計845点となり、調査書の評定と2日目の検査の配点を増やし、学力検査の比重を約59.2%と少なくしています。定員の2割は調査書の比重を少し高くして選ぶのです。
Kの配点は学校ごとに異なるので、必ず確認しておきましょう!

中1~中3までの調査書点が評価対象!定期テスト対策が重要になる

学校によって配点は変わりますが、調査書点で高い点数を獲得できていると学力検査も落ち着いて臨むことができます。中1~中3までが評価対象なので、中1のうちから定期テスト対策にきちんと取り組みましょう
栄光ゼミナールでは、授業内で定期テスト対策を行い、お通いの学校の教科書に準拠した問題集ワークで定期テスト対策もばっちりです。

千葉県の高校入試は学区制

千葉県では、県内を9つの学区に分けた学区制を採用しています。自分が住んでいる学区と、隣にある学区の高校に志願できます。自分が住んでいる地域はどの学区に当てはまるのか確認してみましょう。ただし、千葉女子・幕張総合・木更津東の3校は全県から受験が可能です。また、市立高校は一部を除いて市内からのみ受験ができます。埼玉県・茨城県の隣接地域からの県外受験枠もあります。
学区がどうなるかが確定するのは入試の前年なので確定ではないですが、今回の入試制度変更で検討されてはいないため、学区制度は変わらない予定です。

学区一覧

第1学区千葉市
第2学区市川市、浦安市、習志野市、船橋市、松戸市、八千代市
第3学区我孫子市、柏市、鎌ケ谷市、流山市、野田市
第4学区印西市、栄町、佐倉市、酒々井町、白井市、富里市、成田市、八街市、四街道市
第5学区旭市、香取市、神崎町、匝瑳市、多古町、銚子市、東庄町
第6学区大綱白里市、九十九里町、山武市、芝山町、東金市、横芝光町
第7学区いすみ市、一宮町、大多喜町、御宿町、勝浦市、白子町、長生村、長南町、長柄町、睦沢町、茂原市
第8学区鴨川市、鋸南町、館山市、南房総市
第9学区市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市
※市町名は五十音順

各地域から受験可能な学区の一覧(参考)

千葉県公立高校受験の近年の動向

1回入試3年目で全体倍率は上昇

2021年度に千葉県公立高校入試が1回制になってから2年、受験生も1回入試に慣れ、今年の全日制全体の平均倍率は1.20倍となっています。概ね以前の入試状況に戻ったとみていいでしょう。
全体倍率が上がった割には、今年の難関上位校では昨年に続いて続伸とはならず横ばいか低下という学校もかなりあって、平均的には倍率をやや下げたようです。今年は去年上昇した分が消え、元に戻るパターンがいくつかの学校でみられました。上昇でも下降でも急激な動きには反動が出やすく、単年の数字だけを見ていると判断を誤ることがあります。学校選びの際には複数年の倍率の動きを確認することが大切です。

合否判定を左右するK値と設定検査

千葉県公立入試の合否判定は学力検査・調査書・学校設定検査の3つの資料を用いて行われます。この3つの数字を合計する前に登場するのがK値です。K値は調査書の点数にかける数値で、調査書の比重を調整するものです。学力検査を重視したい難関上位校の大半がK=0.5に設定しているのは自然の成り行きでしょう。 学校設定検査には、面接・自己表現・作文・適性検査・小論文・その他があります。2022年度より、県立千葉ではその他の検査として「思考力を問う問題」が実施されました。今年は千葉東と東葛飾を加えた3校で、同一問題による検査が実施されました。この結果、3校の合否判定資料の配点は、学力検査500+調査書67.5+学校設定検査100=667.5点となり、2つの学力検査を合わせた比重が90%を占めました

栄光ゼミナールの千葉県の公立高校入試対策について

栄光ゼミナールでは 1 年から基礎となる学力を定着させていくことで、調査書対策はもちろん学力検査できちんと得点できる総合的な学力を養成していきます。

千葉の公立高校では1年から評価対象の内申点!定期テスト対策が充実しています。

千葉県の県立高校入試では、1年生から3年生までの各学年の内申点が調査書に記載され、得点化されるので中1の1学期から内申点を意識して、しっかりと定期テストの準備をしておく必要があります。

授業で定期テスト対策を行っています

栄光ゼミナールでは1・2年生のうちから授業や面談を通して調査書点の重要性を伝えています。5教科はもちろんのこと、実技の評定もそのまま調査書点につながるため、毎回の定期テストで対策をきちん行うように指導をしています。学校の課題や使用している教科書用のワーク(教科書ワーク)を利用し、通っている学校のテスト範囲に合わせた問題演習に取り組みます。多くの生徒が積極的に活用し、先生にわからない問題を質問しています。
栄光ゼミナールの中1・2の授業では、新しい単元を学習したあとに、定期テストに向けた学習を毎週実施しています。毎週取り組むことで、学校の学習内容の理解を深め、定着を図ります。また、試験直前になってから提出課題にあわてないように、日ごろから少しずつ進めることもできます。

定期テストで高得点を取るためには、計画・実行・振り返り・改善がとても大切です。毎週授業内で実施している定期テスト対策と併せて、定期テストに向けた学習計画を立てています。そして、その計画がしっかりと実行されているか、確認しながら授業を進めていきます。テスト終了後にはもちろん振り返りを行います。よい結果が得られていればたくさん褒め、課題があればそれを分析し次への改善に繋げていきます。

※栄光ゼミナールでは、法令に則り塾内で学校の定期テストを使用した授業や補講は実施いたしません。また学校の定期テストを複製することや配布することもしておりません。

記述力を身につける指導を行っています。

千葉県の県立入試問題は問題や資料をしっかりと読み解き、答えを記述する問題が多く出題されます。どの教科もグラフや表などの資料を正確に読み取ったり、自分の意見を論理的にまとめたりする記述力が求められます。栄光ゼミナールでは、資料やグラフの見方や、問題のポイントの導き出し方を各教科で繰り返し指導しています。また、見つけ出した答えを書き言葉に仕上げられるよう、記述の際の表現方法なども指導し、繰り返し問題を解くことで記述力を身につけていきます。

千葉県立高校特有の出題形式に特化した指導も行います。

栄光ゼミナールでは入試本番に実力が発揮できるよう、出題傾向に合わせた問題に触れる機会を多数用意しています。その他、千葉県特有の国語のリスニング対策、各校の独自検査で主に実施される面接練習も行っています。

入試本番の得点力を強化。特別講座を開設し、志望校別の対策

特別講座「千葉県公立入試対策ゼミ」では、千葉県公立高校の入試傾向に特化した専用教材「県トレ」を使用し、高倍率の入試本番で与えられた時間内にミスなく最高点を出せるように指導していきます。

栄光の高校受験対策では都道府県によって異なる高校入試の制度や出題傾向、最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、苦手対策、定期テスト対策、志望校対策も、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生と隣り合わせでわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。自分に合った指導形態で合格に向かって効率よく学習を進めることができます。家庭学習指導にも力を入れており、志望校合格に必要な学習内容をご提案。また、模試の結果を細かく分析したうえで苦手分野を徹底的に対策することで成績向上につなげます。

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