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雙葉中の理科の入試問題より

2016.05.28(Sat)

●吉祥寺校:久道    ●カテゴリー:

 

本年度の雙葉中の大問1では、食物連鎖に関する総合問題が出題されました。

食物連鎖ピラミッド、外来生物、生物濃縮といったように食物連鎖に関する幅広い内容が凝縮されている大変興味深い問題でした。

この大問の中に、およそ100年前に絶滅した「ニホンオオカミ」に関する出題がありました。

ニホンオオカミはかつて本州、四国、九州に生息していたオオカミの一種で、過去50年間生存が確認されていないため現在は絶滅種となっています。(これは「絶滅」したことを示す決まりごとで、中学入試でも出題されています。)

 

なぜ絶滅してしまったのか・・・は後で書きます。

 

小型~中型の草食動物、雑食動物の多くはニホンオオカミの捕食の対象であったと考えられています。ニホンオオカミが絶滅するとニホンオオカミを天敵としていた、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザルなどが大繁殖し、数が莫大に増えることとなりました。

その結果、数が莫大に増えたこれらの動物たちは、エサを求め森林、人が作った農作物を食い尽くし、生態系に大きな影響を与えることとなりました。「北海道でエゾシカが増えすぎて・・・」というテーマは過去の武蔵中の入試問題でも出題されています。

さて、増えすぎたニホンジカ、イノシシ、ニホンザルの数を減らし、元の生態系により近づけるためにはどのようにすれば良いでしょうか。

この解決策の一つとして、「ニホンオオカミに近いオオカミを日本の森林に放ち、過去に近い環境をつくる」という案が挙げられました。(これは現在でも策が練られています。)過去に同じような事例があり、アメリカで成功した一例がある、ということが背景にあります。

では世界のどこからか、ニホンオオカミに近い種類のオオカミを日本に連れてきて野山に放ってみましょう。どのようなことが起こると考えられますか。

 

どのようなことが起こるか考える前に、少し違う話をします。

 

みなさん、多くの植物の種子が発芽するための条件として、水、空気、適当な温度の3つの条件が必要ですね。では、なぜこの3つの条件が必要かを理解していますか。

今回は「適当な温度」に着目します。

なぜ種子は「適当な温度」で発芽するのでしょうか。

数え切れないくらい長い歴史の間に、その環境に適した進化をした植物だけがその場に適応し、生き残ることができました。

つまり、「適当な温度」とは、その場でその植物が生育するために進化した結果、その場で生き残るために必要な生育条件なのです。

少し気温が低いとその年に生育するその植物の数は少し減ってしまうかもしれません。しかし、自然環境の中での「少しの増減」であれば、長い年月の間で見た場合数を大きく変化させることはありません。カントウタンポポを何もせずにそのまま北極に持って行ったらどうなるか?という予想と比べて見て下さい。後者は絶滅します。

つまり、その場所に生えている植物は、その場所で生き延びていくことができるよう、環境に適応して進化した植物であると言えます。

 

少し話がそびれてしまいましたが、世界のどこかからオオカミを日本につれてくるとどうなるのでしょうか。

 

野山に放つオオカミが、どんなにニホンオオカミと近い亜種であっても、またニホンオオカミと共通の祖先を持つものであっても、絶滅したニホンオオカミとは違う種類のオオカミです。どんなに近い環境で育っていても、日本、四方を海で囲まれた環境とまったく同じ環境で育ったオオカミはいません。したがって、外国から連れてきたオオカミは日本の環境に100%適しているとは言えない、ということです。この状態になると、元々日本にいる動植物はもちろん、日本に持ち込まれた新たなオオカミも含め、生態系に大きな影響を与えてしまうことが予想されます。

 

ではなぜニホンオオカミは絶滅してしまったのか。人間が野山を切り開き、ニホンオオカミの生息地を減らしてしまいました。また、かつてはニホンオオカミを猟犬としていた人間がニホンオオカミを駆除してしまったことが原因です。

 

人間はなぜニホンオオカミを駆除してしまったのでしょうか。

オオカミが人間を襲う、という先入観があるかもしれませんが、ニホンオオカミはイヌほどの大きさで単独行動をしていたと記録されています。また前述の通り縄文時代は猟犬として人間と共存してきました。ニホンオオカミは人間を襲うことはほとんどありません。ではなぜ?

オオカミは動物なので伝染病にかかります。狂犬病などです。狂犬病のウィルスを持ったオオカミにかみつかれた人間にも狂犬病のウィルスは感染します。もし、狂犬病が大流行したとすると、私たち人間の生活に大きな影響を与えることとなります。

また、ニホンオオカミの生息地はなぜ減らさなければならなかったのか。その時々で細かい背景は違いますが、人間が科学技術を発展させ、生活をより良いものにするためには自然環境のある程度の破壊は致し方なかったことであると言えます。実際、その過去がなければ今の私たちの生活はありません。

 

少し難しい話になってしまいましたが、様々な背景があったとしても、人間が環境を破壊してしまったことは事実です。しかし、その事実がなければ人類の科学技術の発達、または私たちの生存はなかったことかもしれません。

 

大切なことは、自然環境を壊してしまったという事実を前提として、これ以上壊さないように、今いる動植物たちと人間が共存できるような環境をつくり出していくことだと考えます。

 

みなさんに身につけてもらいたい力

ただ単純に物事を詰め込むのではなく、

なぜ?どうして?を大切にしながら、

常に考え続けることです

 

雙葉中の過去の入試問題でこのような問題がありました。

 

オニヒトデはサンゴを食べ、サンゴ礁を破壊します・・・(略)

オニヒトデを人間の手で完全に取り去ろうと思います。このことに関して、賛成か反対かを答え、その理由を書きなさい。

 

みなさんならどう答えますか?

 

頑張れ!受験生!

 

 

 

 

新たに太陽系外惑星が1284個

2016.05.28(Sat)

●池袋校:川島    ●カテゴリー:

 

皆さんは惑星とはどのような星かご存じですか?もちろん上の学年の皆さんはよく知っていることでしょう。さて、よく知られている惑星とは、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8個の惑星です。太陽の周りを公転している惑星で、太陽系の仲間になります。長い間、太陽系以外で惑星は見つかっていませんでした。夜空に見える星座の星はすべて恒星で、太陽のように自らとても強い光を出しているため、遠く離れている地球でも見ることができますが、惑星は自ら光を出していないため、遠く離れた地球から直接見ることができません。そのため長い間、太陽系以外にも惑星はあるだろう、と考えられていましたが、惑星そのものを発見することはできませんでした。

 

近年の科学技術の発達と長年の天体観測の積み重ねにより、1990年代になって太陽系外の惑星が発見され、これまでにたくさんの太陽系外の惑星が発見されてきました。そして今年の5月、ケプラー宇宙望遠鏡による観測の結果、新たに1284個の惑星が発見されたというニュースが飛び込んできました。驚くことに、そのうちの550個近くが地球のような岩石でできている惑星の可能性があり、しかも水が液体で存在できるちょうどよい距離に9個の惑星がある、というのです。広い宇宙のほんの一部を調べただけで生物が生きることができる条件を持つ惑星がこれだけ発見できたことを考えると、地球外の生命のいる可能性は、想像している以上に高いのかもしれませんね。

 

さて、惑星は自ら光を出すことがないので、直接見ることがとても困難な星ですが、いったいどうやって発見しているのでしょう?皆さんならどうしますか?すぐに調べる前に自分で一度考えてみてはどうでしょうか。何かひらめきがあるかもしれませんね。

 

直接見ることができないものを研究している科学者はたくさんいます。見えないからといってすぐにあきらめてしまっては、科学は進歩しません。大切なのは「直接見ることができなくても何か知る方法はないだろうか」と考え続けることです。そうすればどこかに解決の糸口が見つかるものです。

昨年の麻布中の問題で、地球の内部を調べる方法が問題に出ていました。地球の内部も地面を掘る技術には限界があり、深いところのようすを直接見ることは現代でもできません。長い間、地球の内部構造は未知の領域でした。1900年代初めの頃からさまざまな研究の積み重ねにより、現在では図鑑やテキストで簡単に地球の内部構造を知ることができるようになりました。つまり直接見ることはできなくても知る方法がいろいろとみつかったということです。興味がある人は昨年の麻布中の理科の問題に挑戦してみましょう。新しい発見があると思いますよ。

 

皆さんは授業中「もっと粘り強く考えなさい」と、よく先生たちに言われていると思います。このことは、テストで良い点をとるためだけではなく、将来どのような分野に進むにしても必要となるとても大切な力を身につけるために必要な練習になります。難しい問題にあたったとき、すぐにあきらめたりしないで精一杯考え抜いてください。受験勉強を通して「粘り強く考える」力を身につけて欲しいと思います。受験勉強は、「志望校への合格」だけではなく、皆さんの力を大きく成長させるとても良い経験となるはずです。

社会科よもやま話 その5 御三家入試問題より

2016.05.20(Fri)

●自由が丘校:田島    ●カテゴリー:

社会科担当の田島です。
今回も前回の続きで開成中学の入試問題から思いつくままに進めていきます。
前回は,東京(江戸)の地形の中でも河川や水路が多いことから水上輸送が発達していたことを書きました。


今回は「坂」について書き連ねていきます。
東京は,徳川家康が江戸に入ってから整備された人工都市のイメージがあります。しかしそれ以前に江戸を整備した有名な人物もいました。太田道灌です。道灌は室町時代後期の武将ですが,江戸に城を築いた人物としても知られています。開成中のそばには道灌山という地名も存在していますね。これは開成中の入試にも出たことがあります。
さて,今回は徳川家康が江戸に入ってくる辺りからみていきます。
江戸に坂が多いのは,現在でも「坂」のつく地名が多いことからもわかります。700を超えるぐらいあるようです。
しかし,江戸というのは地名の通り海辺の土地であり,埋め立てによって面積を広げてきた土地です。しかも関東平野という広大な平野の一部分になっています。「そんな土地に坂があるのは不自然だ」と考える受験生の感覚は自然だと思います。
では,なぜ坂が増えたのか?
これは受験生諸君であれば,多少考えれば想像がつくはずです。
坂が多い利点は何? 家康が江戸に築城するにあたって考えることはどんなこと? 城って何のためにあるの? 等々思い巡らせてください。
家康が江戸に移ったのはまだ戦国時代であったこともあり,防衛するという観点から江戸城の周りに傾斜をつけていったことが理由と考えられるでしょう。
また,受験生諸君は,江戸は武家地と町人地,寺社地に分かれていたことを学習しているでしょう。でもそれ以外に,坂上には経済的に裕福な人々が住み,坂下にはそうでない人々が住んでいたという区分けもあったようです。山の手・下町などという言い方は今でもありますね。


受験生諸君にとっては,東京にある有名な坂の由来を調べてみるというのも開成中の東京問題対策のきっかけになると思いますよ。たくさんありますからこだわると大変なことになってしまいます。知っている地名とか駅名とかから始めるのがいいかもしれませんね。でも,開成のある荒川区は思ったほど坂は多くないようです。道灌山坂とか日暮里の富士見坂とか有名なものはありますが...。


もうひとつ,傾斜に関係することとして,江戸時代の生活用水についても書き連ねていきます。
前にも書いたように,江戸は江戸湾に面した海辺の土地です。初期の頃は現在の日比谷公園の辺りまで海岸線が迫っていたようです。そのため,低地では井戸を掘っても塩分が強くて使い物になりません。そのため,生活用水を確保するにはどこかから水を引っ張ってこなければなりませんでした。
家康は江戸に入ってまもなく小石川上水をつくりました。これが江戸最初の水道となりました。その後,井の頭池を水源とする神田上水,多摩川の水を使った玉川上水と掘っていきます。
もちろん,これらは井戸ではありません。地中に石や木で出来た配水管を埋め,緩やかに傾斜させて江戸市中へ水を供給していました。
と,簡単に書いてしまいましたが,土木建設機械のない時代に長い距離を自然流下方式で水を流す苦労は大変だったと思います。江戸は坂の多い都市であると最初に書きましたが,このような上水建設であれば,非常に緩やかな勾配を使うことになるので高い技術が求められたことでしょう。
よくテレビや映画の時代劇で,江戸の庶民が井戸のようなところからつるべを操作して水を汲んでいますが,あれは井戸ではなかったのですね。立派な水道設備だったのです。
江戸の上水に関しては「東京都水道歴史館」のHPを参照させてもらいました。ここは,JRお茶の水駅から歩いていける博物館で入場無料です。興味のある方は足を運んではどうでしょうか。


次回も続けます。


本との出会い(ジュニア小1~3生向け)

2016.05.12(Thu)

●ジュニア担当    ●カテゴリー:

  ここ最近急に暑くなってまいりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。我が家の犬は高齢のため、暑い日にアスファルトを歩かせるのはあまりよくありません。そこで、最近は家から公園まで車で連れて行って、公園の日陰を歩くという大変手間のかかるお散歩をしています。でも、やはり人間もそうですが、アスファルトを歩くのと芝生を歩くのでは足の裏で感じる感覚が違うもので、公園っていいな、と改めて感じます。私自身は先日プールに行ってきましたが、曇っていたのでまだ寒く、もう少し待てばよかったかな、と思いました。夏のシーズン前にプールにお出かけ予定の方は、どうぞ天気予報にご注意ください。


  さて、最近はジュニア生(小1~3)の様子のお知らせが多かったので、今日はちょっと目線を変えて、ジュニア生のみなさんが楽しめそうな話題を書きたいと思います。みなさんへのお手紙にも少し書きましたが、ジュニア生たちと本との出会いについてです。


  みなさんは本を選ぶ時にどうやって選びますか?本を買いに行くのは本屋さんが多いですね。本屋さんは、みなさんのおうちの近くにもあると思いますが、世の中にはたくさん面白い本屋さんがあります。


 たとえば、本の中の動物やこん虫のはく製(せい)が、本の横にならんでいる本屋さん。まるで本の中から出てきてしまったみたいですね。それから、フリーペーパーやフリーマガジンがたくさんそろった所もあります。全国のものがおいてありますから、旅行に行く前によってみるとおもしろいかもしれません。世界地図の横に、世界中の本が、地いきごとにならんでいる本屋さんもあります。見たら世界一周旅行の気分が味わえるかもしれません。おしゃれなカフェがついていて、お茶を飲みながら本を選べるお店も登場しました。「食(しょく)」をテーマに、ごはんやえいようバランスのことがたくさん書いてある本ばかりを売っている本屋さんもあります。お料理好きにはたまらないですね。他には理科の実験キットや、ボードゲームまで置いてある本屋さんもあります。ゲームに出てくることも本で調べられて、とってもおもしろいですよ。絵本だけの本屋さんもあります。弟や妹もいっしょに読める本が見つかるかもしれません。ある本屋さんの子ども向けの本コーナーでは、くつをぬいで、リラックスして本を選ぶこともできます。 


 なんだか聞いているだけでわくわくしてきませんか?  でも、いつもいつも遠くの本屋さんにおでかけするのでは、少したいへんです。そんな時は、どうやったらおもしろそうな本をみつけられるでしょうか。それには、みなさんの想像力(そうぞうりょく)をたくさんつかってみるのが大切です!  本のタイトルや表紙の絵を見て、主人公の気分になりきったり、どんなお話か読む前に考えたりしてみましょう。そして読んでみたいおもしろそうな本を見つけたら、ぐるっと一回転!  まわりをきょろきょろ見てみたら、もっとおもしろそうな本も見つけられるかもしれません!  図書館などでは、おすすめの本のしょうかいをしているところもあります。そのしょうかいを読んで、おもしろそうだったら、さがしにいってみましょう。


 さいごに。みなさんが読んで、これはおすすめ!  という本があったら、ぜひ先生やコーチ、お友だちにおしえてくださいね。反対に、先生やコーチのおすすめが知りたい人は聞いてみましょう。きっとおもしろい本を教えてくれますよ。



伝統的工芸品のお話

2016.05.07(Sat)

●横浜校:高原    ●カテゴリー:

5社会では,工業の学習が一通り終了しました。さまざまな工業の種類や特色,工業のさかんな地域などを学習しましたが,ふだんの便利なくらしを支える工業という仕事について,理解を深めることができたでしょうか。

 

ところで,同じように工業というくくりの中で学習する伝統工業について,少し詳しく紹介したいと思います。

 

昔ながらの伝統的な製法によって,手作りで生産されているせんい品・陶磁器・漆器などの工芸品が日本各地にあります。一般に「伝統的工芸品」というと,経済産業大臣(2000年までは通商産業大臣)の指定を受けたものを指し,2015年現在で222品目を数えますが,それ以外にも,各地でさまざまな工芸品が作られています。

 

まず,せんい品には「ちぢみ(縮)」「かすり(絣)」「つむぎ(紬)」などさまざまな呼び名があることに気づいたと思います。おもに和服(つまり着物)に用いられるのでどれも絹織物だと思いがちですが,「小千谷ちぢみ」は麻織物,「久留米がすり」は綿織物です。また染色の代表的な技法である「友禅」とは,江戸時代の京都でこの技法を完成させた宮崎友禅斉という人物の名に由来します。京都の「京友禅」や,石川県の「加賀友禅」が有名で,ほかにも「東京手描友禅」「名古屋友禅」というのもあります。

 

次に「陶磁器」と呼ばれる焼き物ですが,「陶器」と「磁器」の違いは知っていますか?山から採掘した粘土を乾燥させたものを材料とするのが「陶器」で,岩石を砕いた粉末からつくった粘土を材料とするものが「磁器」です(「磁器」は弓ではじいたときに「チン」と高い音がします)。16世紀末に朝鮮から日本にわたった(強制的に連れてこられた)職人によって始められた佐賀県の「有田焼」や山口県の「萩焼」が特によく出題されますが,このほかにも「せともの」の由来となった愛知県の「瀬戸焼」なども有名です。

 

木をくり抜いてつくった型に,漆の木から採取した樹液を何層にも塗り重ねてつくられるのが漆器です。漆や漆器のことを英語で「japan(ジャパン)」ということもあるほど,日本を代表する伝統工芸となっています。「漆の木にふれると肌がかぶれる」という話を聞いたことがありませんか?これは漆にふくまれる「ウルシオール」という成分に対するアレルギー反応で,実はマンゴーの木もウルシ科なので同じようにアレルギー反応を起こす人もいるのだそうです。

 

さて,伝統工業について学習する中で,その問題点として「後継者が不足し,高齢化が進んでいること」「原材料の多くを輸入に頼っていること」などについて学習したと思います。例えば,漆に関して見てみると,年間の国内生産量はわずか1000㎏ほどで,消費量の約98%は中国などからの輸入でまかなわれています。しかも,国内生産量の約6割は岩手県二戸市浄法寺町に住む約20人の「掻き手」(樹液を集める人)が採取しているのです。

 

そして,さらに驚くべきことは,この掻き手さんたちが漆を採取するのに用いる漆掻きの道具をつくれる職人さんに至っては,青森県田子町(二戸市の隣町です)に住む鍛冶屋さんただ一人しかいないのだそうです(現在はお弟子さんが修行中とのこと)。

 

漆は酸やアルカリにも強く,素材が腐るのを防ぐ働きがあります。昔の人たちは,こうした漆の効用とその美しさを生かし,「輪島塗」「会津塗」「津軽塗」「飛騨春慶塗」などの工芸品をつくり,大切に使ってきました。伝統的工芸品は,一つ一つが手作りなので,生産量も少なく,必然的に価格も高くなりますが,大量生産・大量消費の世の中でこうした技術が失われていくのは実に残念な気がします。

 

受験生の皆さんには,こうした技術がどんどん失われつつある日本の現状を知ると同時に,どんな手を打つことができるのか考えてみてもらいたいと思います。

開成中算数の新しい試み

2016.05.06(Fri)

●吉祥寺校:太田    ●カテゴリー:

入試問題について,受験生の側からではなくて中学校の立場から考えてみましょう。
問題を用意するにあたって重要なことは,その学校が求める生徒像にあう受験生を合格させることです。
問題が簡単すぎたり難しすぎたりすれば差がつきませんし,序盤に難しすぎる問題をいれてしまえば,それをいったん回避するという判断を上手にできた受験生が合格することになります。

そのような観点から興味深いのが,ここ2年間で開成中から出題された問題です。

○2015年大問4
平行四辺形の面積が(底辺)×(高さ)で求められるように,斜めに傾いた角柱の体積は(底面積)×(高さ)で求められます。

○2016年大問1
 x%の下り坂では移動する速さがx%だけ増すことになります。ここで下り坂がx%であるとは,
x=(下向きに移動する長さ)/(横向きに移動する長さ)×100
のことを指します。

どちらの問題も,「公式」が提示されています。
従って,受験生は与えられた公式をもとに論理を組み立てて問題を解くことになります。

以前から開成中は,既存の問題を精緻化させて難問を作るということをしてきました。時計の問題に秒針を持ち込んだのがそのわかりやすい例です。上にあげた2016年の大問1も,坂道の問題に傾き具合による速さの変化を導入しているので,その点では似ていると言うことができます。ところが,これまでに「精緻化」によって作られてきた問題は,概して難しくなりすぎていました。合否を分ける一問にはなりにくかったのです。

上に挙げた2問は,絶対的な難易度という点では「そこまでではない」ものです(あくまでも開成規準でですが)。公式をもとに冷静に論理を組み立てれば,開成中受験者ならば正解することができます。つまり,この2問は,既存の例題の応用問題や発展問題ではなくて,新しい例題なのです。

応用問題や発展問題の発想で作られた入試問題は,ともすると難しすぎて合否に関係がなくなるか,当該単元を徹底的に勉強してきた生徒のみが正解するかのいずれかに陥ってしまいます。開成中は原理に基づく堅牢な論理構築を生徒に求めてきた学

校ですから,それは望ましい事態ではありません。新しい例題という発想は開成中の試みとして,注目に値する大変興味深いものです。

エクタス生に願うこと

2016.05.06(Fri)

●池袋校:白田    ●カテゴリー:

こんにちは、エクタス池袋校・大宮校の白田です。GWもあっという間に終わりましたが、6年生の皆さんは、GWを有意義に過ごすことが出来ましたでしょうか。一方で低学年のお子さんにおいてはまだまだ「楽しい休暇」だったかも知れませんね。

どの学年のお子さんにおいても「オンとオフの切り替え」が上手に出来るようになって欲しいなと考えています。

 

さて、ここのところ保護者面談の時期ということもあり、色々なご相談を頂戴します。

最も多いのが「うちの子、5月病なのかしら...」そう、「やる気のムラ」についてです。

この時期の塾ならではのご相談でもあります。お母様方へのお返事につきましてはお子様の状況によるのでそのご家庭の数だけございますが、授業を通じて子供たちに常々お伝えしているのは、「受験勉強は非常に贅沢なこと」ということです。ですから、やる気が起きないものについてはしなくて良い、とはっきり伝えています。

 

中学受験の勉強をいつも通りにさせてもらえている幸せに気付かず、ママにダダをこねてやるべき事に着手しない。これは未来の日本を背負って立たんとするエクタス生のあるべき姿からすれば非常に遠い。

むしろ、その日々のありがたみに感謝し、未来のありように真摯に思いを巡らせるべきですし、そういうエクタス生に育って欲しいと切に願っています。

 

もちろん子供たちをやる気にさせるのも塾の使命です。授業が楽しいから早く塾に行きたい、先生がここまでやっておいでというから頑張って宿題をやるんだ、と思ってもらえるような授業・声かけを心がけてまいります。お子様の「やる気のムラ」についてのご心配は親子だけで解決しようとすると、かえって上手くいかない場合があります。ぜひ面談時、あるいはお電話でもけっこうですので、遠慮なくご相談ください。

 

エクタスが塾として誕生したのは20年ほど前になります。当時の塾生の方々も今は30~35歳くらい。今後もたくさんの卒業生の方が社会に羽き、未来の日本・世界に大きく貢献なさることでしょう。子供たちにもその気概をもって学習に励んで頂ければ塾人としてこれ以上の喜びはありません。これからもエクタス卒業生・塾生を応援してまいりたいと思います。

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