中学受験における「偏差値」の正しい活用法

更新日:2024/04/17

模試で返却される個人成績表に記された「偏差値」。志望校への合格可能性を判断する数値として参考にされている方も多いと思いますが、そもそも偏差値とはどんなもので、どのように活用するのが正しいのかをご存じですか?数値だけを見て「偏差値が上がらない...」と悩む前に、偏差値の意味と正しい向き合い方を知っておきましょう。

目次

偏差値とは?

模試の結果を見て、「点数は上がっているのに偏差値が下がっている」あるいは「国語と算数で点数は一緒なのに、偏差値が大きく違っている」など、不思議に感じたことはありませんか。まずは偏差値とはどのようなものなのか、偏差値を通じて何がわかるのかを紹介します。

「偏差値」は全体の中での位置を示すもの

偏差値は模試を受けた集団の中で、お子さまがどれくらいの位置にいるのかを示した数値です。例えば、国語と算数が同じ80点だったとしても、偏差値がそれぞれ70と50など異なることがあります。これは、問題の難しさによって平均点が変わってくるため。偏差値は、「平均点=偏差値50」になるように換算し、平均からどれくらい差があるかを表した数値なのです。したがって、偏差値をみることで、お子さまの実力を相対的に把握することができます。

中学受験における「偏差値」の特徴

高校受験や大学受験でも重視される偏差値。しかし、中学受験ならではの特徴があります。それはどんなものでしょうか。その特徴を理解することで、偏差値との正しい向き合い方が見えてきます。

「母集団」によって結果が大きく変わる

偏差値は、模試を受けた全体の中での位置を表します。つまり、その模試をどんな人が受けているのかによって、その結果が大きく変わってくるのです。例えば、中学受験をする・しないを問わず多くの小学生が受ける模試と、中学受験をする小学生だけが受ける模試では、偏差値に大きな差が生まれます。つまり、中学受験を目指すのに公立中に進む人が多数受験する模試を受けても、その偏差値はあまり参考になりません。

高校受験・大学受験よりも偏差値が低くなる傾向がある

中学生のほとんどが受験する高校入試とは異なり、中学受験は一部の小6が挑戦するものです。中学受験に向けて日々勉強を頑張っている子どもたちが受ける模試では、当然全体のレベルも高くなります。母集団によって偏差値は変わってきますので、そうした模試では偏差値が40台、50台となることもあります。例えば、偏差値が60、70などといわれる中学がある中、お子さまの偏差値が50だったとします。数値だけを見ると低いように感じる方がいらっしゃる方もしれませんが、それは同じ受験という目標を持ったレベルの高い小学生の中で、平均に達しているということなのです。お子さまの頑張りをしっかり認めてあげましょう。

偏差値を上手に活用するために

偏差値が思ったように上がらないと焦ってしまいがちですが、偏差値はお子さまの現在の位置を示す重要なデータです。一喜一憂することなく、学力向上につなげるツールとして上手に活用するためのコツを紹介します。

同じ模試を受ける

母集団が同じ、あるいは近いレベルでなければ、偏差値で正しく比較することができません。「統一合判」や「全国公開模試」、「全国統一小学生テスト」などさまざまな模試がありますが、できるだけ同じ種類の模試を継続して受けるようにしましょう。
栄光ゼミナールでは、およそ5週に1回のペースで塾内模試を実施しています。苦手な部分を早期に発見し、学力の定着をはかるとともに、全国の塾生の中での位置を確認することができます。

小4・小5の偏差値は気にしすぎない

小4、小5の時は模試を受ける母集団にもばらつきがあり、偏差値にも波があります。他の受験生と実力を比較したり、志望校を検討したりする際の参考にはなりません。この時期に定期的に模試を受けておくのは、お子さまの苦手を探すという点では大切ですが、偏差値はあまり気にしすぎなくてよいでしょう。
栄光ゼミナールでは、定期的に保護者会や面談を実施し、お子さまの現在の学習状況や今後どのような学習を行っていくべきかなどをお話いたします。中学受験は、計画的に学習を進めていくことが大切です。

重要なのは小6夏休み以降

偏差値を本格的に活用するのは小6の夏休み明けがひとつの目安。夏休みは「受験の天王山」と言われるほど受験生の頑張りが試される時期で、それ以降の成績に大きな差が生まれます。受験生の気持ちが一斉に受験本番に向き始める9月以降は、受験校を絞り込んでいく上でも、偏差値を意識することが大切になってきます。

偏差値の推移に注目

継続して同じ模試を受け、偏差値の推移を見ることで学力の伸び具合を正確に確認できます。「前回より上がった、下がった」と直近の結果と比較するのではなく、過去の模試の結果を見ながら確認することが大切です。あまり伸びていない、もしくは下がっている教科があれば、どこでつまずいているのか原因を探り対応策を検討するなど、データを上手に活用しましょう。

偏差値を上げるには?

入試本番が近づくほど全体のレベルが上がっていくため、偏差値を上げるのは容易なことではありません。日々努力を積み重ねていくことが基本となりますが、次のようなポイントを意識した学習をお子さまにアドバイスしていきましょう。

問題の「正答率」に注目する

模試では問題ごとの正答率が公開されます。正答率とは、その問題に正解した人の割合のこと。正答率90%の問題であれば、ほとんどの人が正解できたやさしい問題であり、正答率が低ければ難問だったということになります。中学入試では、ケアレスミスなどで簡単な問題を落としてしまうことが合否を分けることになります。偏差値を着実にアップさせるためにも、まずは半分以上の人が正解した正答率50%以上の問題の類題を数多くこなし、確実に得点できるようにしていきましょう。

模試の解きなおしを徹底する

模試が終わったらその日のうちに、解きなおすことを徹底しましょう。どうしてその回答にしたのかを覚えているうちに解きなおすことで、どうして間違えたかが明らかになり、すぐに改善することが可能です。また、解きなおした結果をノートにまとめておけば、よく間違える問題や苦手分野の傾向がわかり、今後の対策が立てやすくなります。

栄光ゼミナールは確実に偏差値を上げるための戦略的な指導を行います

栄光ゼミナールでは中学受験専用の塾内模試を定期的に実施し、学習内容がきちんと定着しているかを確認。間違いやすい問題や模試の受け方など、偏差値を上げるためにお子さまに合わせた戦略を考えます。

栄光の中学受験対策では最新の受験情報をもとに、進路指導を行ったうえで目標達成に必要な学習プランを作成し、勉強の進め方、志望校対策まで、講師が生徒1人ひとりに寄り添って指導します。少人数で発言や質問がしやすく、仲間と切磋琢磨しながら成長できるグループ指導と、先生の隣でわからないところや苦手を中心に、自分のペースで学習を進められる個別指導があります。お子さまに合った指導形態で合格に向かって学習を進めることができます。

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