都立中高一貫校とは?都立中をめざすうえで知っておきたいこと

かつて中学受験といえば、私立の中高一貫校の受験を指すものでした。しかし、学費を抑えながら、中高6年間の一貫教育を通じて質の高い教育を受けられる都立中高一貫校ができたことで、受験者の層も変化し、都立中高一貫校を目指す家庭が増加しました。その結果、私立中高一貫校も適性検査型の入試を行うなど、入試形態にも大きな変化をもたらしました。現在、都立中高一貫校の出願数は落ち着いておりますが、高校募集を停止する学校もあり、状況はまた変化していくと思われます。今回は、人気の都立中受検を検討する際に知っておきたいポイントを整理してご紹介します。
※九段中等教育学校は千代田区立の中高一貫校ですが、便宜上「都立」と呼ばせていただきます。

目次

都立中高一貫校の概要

東京都で初の都立中高一貫校となる白鷗高校附属中学校が誕生したのは2005年のこと。都立中の歴史はまだ浅いものの、開校以来、ずっと高い人気を集めています。まずは、その概要から見ていきましょう。

併設型と中等教育学校の2タイプがある

都立中高一貫校は、「併設型」と「中等教育学校」の二つに大別されます。「併設型」は、中学と高校が併設されている学校のこと。中学から高校へは受検することなくそのまま進学することができます。一方、「中等教育学校」では中学と高校を分けず、中学校に当たる3年間を前期課程、高校に当たる3年間を後期課程として6年間の一貫教育を行います。「併設型」は高校でも新たに生徒を募集しますが、「中等教育学校」では高校からの生徒募集は行いません。 しかし、「併設型」は2021年度から次々と高校募集を停止し、中学の生徒募集を拡大することが発表されています

都立中は全11校

現在、設置されている都立中は10校、千代田区立の九段中等教育学校をあわせると計11校あります。

学校名所在地形態高校募集停止予定
都立小石川中等教育学校文京区中等教育学校
都立白鷗高等学校附属中学校台東区併設型時期未定
都立両国高等学校附属中学校墨田区併設型2022年度
都立桜修館中等教育学校目黒区中等教育学校
都立富士高等学校附属中学校中野区併設型2021年度
都立大泉高等学校附属中学校練馬区併設型2022年度
都立南多摩中等教育学校八王子市中等教育学校
都立立川国際中等教育学校立川市中等教育学校
都立武蔵高等学校附属中学校武蔵野市併設型2021年度
都立三鷹中等教育学校三鷹市中等教育学校
区立九段中等教育学校千代田区中等教育学校

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都立中高一貫校の魅力

開校以来、ずっと高い人気を誇る都立中高一貫校ですが、その理由はどのようなところにあるのでしょうか。多くの小学生と保護者から支持されるその魅力をご紹介します。

6年間の一貫教育が受けられる

都立中では中高の6年間、一貫した教育を受けることができます。中学と高校で学習カリキュラムが分断されることがないため、授業が効率的に進み、余裕を持って大学受験に備えることが可能です。また、高校受験がないため、部活動や習い事を続けやすいというメリットもあります。

多様な学習カリキュラムを経験できる

都立中などの公立中高一貫校は、1999年に開始された文部科学省主導による中高一貫教育制度の一環として設立されました。中高6年間の教育を通じて次世代を担うリーダーを育成することを目的に掲げ、公立でありながら多様なカリキュラムを経験できる点が人気の要因となっています。英語教育に力を入れ、東京都の英語教育推進校に指定されている「桜修館中等教育学校や南多摩中等教育学校」、充実した理数系カリキュラムで文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定されている「小石川中等教育学校」など、特定の分野に注力した学習指導も行われており、難関大への合格率でも高い成果を挙げています。

私立と比べて学費を抑えられる

中高6年間でかかる費用が私立中に比べて安いことも、都立中が人気を集める大きな理由のひとつです。都立中の授業料は、入学後3年間は基本的に無料で、後半3年間も一般の公立高校と同程度。私立中は入学金や施設利用料など、都立中ではかからない費用が必要となるため、6年間でかかる学費の差は2倍以上になるとも言われています。

私立中との入試の違い

都立中高一貫校と私立中では入学者の選抜方法に大きな違いがあります。両者を併願受験する場合はそれぞれの対策が必要となるため、その違いをしっかり理解しておきましょう。

都立中の入試日程は各校同日

都内の私立中は2月1日~3日に入試が行われる学校が多く、1人で複数校を受験することが可能です。しかし、都立中の入試は各校とも同日に行われ、(2021年は2月3日)私立中のように複数校を併願受検することはできません。

都立中の試験は、適性検査と作文

私立中では4教科または2教科の科別の学力試験が実施されるのに対し、都立中では「適性検査」や「作文」によって合格者が選抜されます。適性検査では、複数教科の知識を活用して論理的に考える力や表現する力が求められ、解答の多くは記述式となります。このため、偏りのない基礎学力と専用の受検対策が欠かせません。また、作文は、400~450字程度の問題を課す学校が一般的です。

都立中は報告書も重要な判断材料に

都立中では適性検査や作文に加えて、小学校の先生が作成する「報告書」も合否を決める判断材料となります。報告書は高校受験で必要な内申書のようなもので、その中身は各教科の成績に加え、学校生活での特別活動や行動、出欠などが記載されます。適性検査と報告書の配点比率は学校によって異なりますが、「20(報告書):80(適性検査)」とする学校が最も多くなっています。
このように、都立中は調査書が重視されましが、市立中の入試においては影響が少ないと言われています。

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都立中高一貫校を志望する際に気をつけたいこと

さまざまな魅力で人気を集める都立中ですが、受検を検討する上で気をつけるべきことがあります。都立中高一貫校受検の実態を知っておきましょう。

都立中は、高倍率の激戦

都立中の倍率は非常に高く7~8倍と言われています。倍率10倍を超える学校もあった開校当初よりは落ち着いてきているものの、依然として高止まりの傾向が続いています。都立中は併願ができないため受検のチャンスは一度きり。また、適性検査は出題傾向が読みづらく、たとえ模試でよい評価が出ていたとしても、残念な結果に終わることも往々にしてあります。都立中受検は、受検生の多くが不合格になる難しい挑戦だということを覚悟しておきましょう。

不合格になった場合も想定しておく

都立中を受検するのであれば、不合格だった場合にどのような進路を選ぶのかも含めて、しっかりと考えておくことが大切です。地元の公立中に進学するのか、私立中も併願受験するのか、お子さまとしっかり話し合っておきましょう。都立中に合格するのは難しいとわかっていたとしても、不合格だった場合、お子さまが大きなショックを受けてしまうことも考えられます。たとえどのような結果になっても、お子さまが前向きに進んでいけるように導いてあげることが親の大切な役割です。

私立中進学も選択肢に入れる

お子さまのがんばりを合格という形で結実させてあげたいと考えるなら、私立中の併願受験をおすすめします。私立中には、特色ある教育理念、丁寧な指導、施設や設備の整った環境の中で勉強に集中できる、といった私立ならではの魅力があります。また近年、適性検査型のテストを取り入れている私立中も増えているため、都立中受検対策で勉強したことを生かして受験することも可能です。さらに、都立中の受検本番前に適性検査型入試を実施する私立中を受験しておけば、入試の雰囲気に慣れておくことができるというメリットもあります。

都立中高一貫校の受検対策は栄光ゼミナールにおまかせください

都立中高一貫校受検では、国算理社という教科別の学力ではなく、教科の枠を超えた知識を活用する力が問われます。そのため、基礎学力を完成させた上で適性検査専用の対策が必要です。栄光ゼミナールの「公立中高一貫校受検コース」では、都立中高一貫校受検に必要な力を着実に身に付けることができるオリジナル教材とカリキュラムをご用意。少人数クラスならではの対話型授業で合格までの道のりを支えます。また、都立中高一貫校受検を目指す保護者の皆さまのお悩みも徹底サポート。私立中を併願する際のポイントや家庭学習の進め方など、気になることがあればいつでも相談できる体制を整えています。

学習や受験に関するご相談など、
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