中学受験における内申書(調査書・報告書)の影響はどのくらい?

中学受験では、出願先の中学から入学願書とあわせて調査書(公立中高一貫校では、報告書と呼ばれることもあります)の提出を求められることがあります。学校によっては合否を左右する重要な書類となります。そこで今回は、中学受験における調査書とはどのようなものなのかを紹介するとともに、調査書が合否判定に及ぼす影響や、調査書の手配の仕方について解説します。

目次

中学受験の調査書とは?

中学受験では入学願書のほかに、通知表の写し(コピー)や今回のテーマである調査書の提出を必要とする学校があります。入学願書を作成する際に慌てることがないよう、まずは調査書とはどのようなものなのかを基本から学んでいきましょう。

高校受験の「内申書」のイメージ

中学受験で提出を求められることのある調査書とは、小学校の先生に依頼し書いてもらうお子さまについての資料のことです。公立中高一貫校や私立中学の一部で、出願時に提出を求められます。その中身は、各教科の成績に加え、学校生活での特別活動や行動、出欠などが記録されます。高校受験の時に必要な内申書をイメージするとわかりやすいでしょう。

調査書の対象期間

調査書に記載される内容は、小5、小6の2年間を対象とする中学が大半ですが、一部異なる学校もあるので募集要項等で確認しておきましょう。都内の公立中高一貫校を例に挙げると、全11校のうち、10校は小5と小6の2年間ですが、千代田区立九段中等教育学校は小4~小6の3年間を対象期間としています。

調査書で注目される項目

調査書の記載事項のうち、中学校側が特に注目するのは以下の3点です。

  1. 出席日数
  2. 各教科の成績
  3. 学校での様子(授業態度や生活態度、児童会活動やクラブ活動に対する評価など)

このほか、資格の取得や習い事での表彰など、課外活動での成果がお子さまの自主性として評価につながることもあります。

調査書が合否に与える影響は?

調査書は、入試(公立中高一貫校の場合は適性検査)の結果とあわせて合否の判断材料となりますが、その重みは、私立中学と公立中高一貫校で大きく異なると言われています。ここでは、調査書が合否に及ぼす影響について解説していきます。

私立中学は影響が少ない

私立中学では、そもそも調査書の提出を求めていない学校も多く、提出を求められる場合でも、その中身が合否に与える影響は少ないと言われています。しかし、極端に成績が低い教科がある場合や出席日数が少ない場合は注意が必要です。まずは、技術教科も含めてきちんと授業を受け、日々の宿題も期日までに提出するよう心がけましょう。また出席日数については、風邪などの正当な理由で数日間欠席することは問題もありませんが、特段理由のない欠席が多いと、合否の判定に悪影響を及ぼすこともあります。難関校で知られる灘中学校(兵庫県)のように出席日数を重視している学校もありますので、志望校が何を重視するのかを募集要項などで調べておきましょう。

公立中高一貫校では報告書が重視される

公立中高一貫校では、適性検査と呼ばれる筆記テストと報告書によって合格者が選別されるため、報告書は重要な意味を持つことになります。適性検査と報告書の配点比率は学校によって異なりますが、東京都の公立中高一貫校では下記のとおりとなっています。

総合成績の比率は、「20(報告書):80(適性検査)」とする学校が最も多く、報告書の得点比率が最も高いのは、桜修館中等教育学校の30%、最も低いのは、富士高等学校附属中学校の18%と幅があります。総合成績の比率については、募集要項等で必ず確認しておきましょう。

詳しく知りたい

調査書作成を依頼する際の注意点

高校受験の内申書と異なり、調査書の作成は小学校の先生にとって、通常業務に当たりません。書いてもらうことを当然のようにお願いするのは避けましょう。そして先述のとおり、中学受験における調査書は、合否の判定に影響を及ぼす大切な書類です。不備のない調査書を期日までにきちんとそろえられるよう、下記を参考に準備を進めてください。

調査書の依頼はゆとりを持って

調査書は学校ごとに記載事項が異なるため、1枚1枚作成する先生の手間や負担は小さくありません。また、担任の先生が作成した後、複数の先生によって内容を確認するルールになっているため、担任以外の先生方の力も借りることになります。こうした事情を考慮して、調査書作成の依頼はできるだけ時間にゆとりを持って行うようにしましょう。実際に依頼するのは願書を入手する11月頃になりますが、夏休み前後の三者面談や保護者会の後など先生と話しのできる機会に、中学受験を検討していることや調査書が必要になることをあらかじめ伝えておくとよいでしょう。先生と会う機会がなかなかないという方は、連絡帳に書いて伝えるなど早めの対応が大切です。

先生の負担軽減のための工夫を

調査書は学校によってにフォーマットが異なるので、志望校ごとにファイルを分けたり、参考書類として募集要項のコピーを添付したりするなど、先生が作業しやすいよう工夫しておくとよいでしょう。書き損じに備えて、下書き用のコピーをつけて渡すのもおすすめです。

依頼は1度にまとめる

志望校の変更などによって何度も調査書を依頼することになると、先生の手間がどんどん増えます。複数の志望校で迷っている時は、受験を検討しているすべての学校の調査書をできる限りまとめて、一度に依頼するようにしましょう。

子どもの「がんばり」をアピール

調査書の中には、総合所見として生徒の特色などを求める学校もあります。先生に調査書へ記載する内容を依頼することはできませんが、お子さまが漢字検定や英語検定などの資格取得に力を入れていたり、習い事が志望校の特色とつながっていたりする場合(例に志望校が理系で、プログラミング教室に通っている等)など、アピールしておきたいことがあれば、先生に伝えておく方が得策です。調査書に書く・書かないは先生の判断となりますが、お子さまのがんばりを先生にしっかり伝えておきましょう。

完成した調査書は開封厳禁

完成した調査書は、封緘された状態で渡されます。どんなことが記載されているのか中身が気になるところですが、開けてしまうと調査書として無効となりますので気を付けましょう。中学受験に必要な提出書類は学校ごとに異なるため、入れ間違いが起こらないようしっかり管理し、期日に間に合うよう提出してください。

調査書対策ですべきことは?

一部の私立中学校と公立中高一貫校では、合否判定に調査書が利用されますが、その対策として特別に何かをする必要はありません。調査書を意識しすぎることなく、以下のポイントに注意しながら、お子さまが充実した学校生活を送れるようサポートしていきましょう。

学校生活の基本を守る

調査書をより良い内容にしたいと思っても、短期間の努力で変わるものではありません。大切なのは、授業をしっかり聞く、忘れ物をしない、提出物は期限内に出すなど、学校生活の基本をきちんと守りながら、一日一日を積み重ねていくことです。さらに、委員会活動やクラブ活動にも積極的に参加し、学業以外にも力を入れるように心がければ、評価を下げることはありません。何事にも一生懸命取り組むことで学校生活も充実したものになり、その成果が調査書にも反映されるはずです。

集団生活を大切にする

クラスメイトと協力しながら何かをやり遂げることで身につく協調性や、仲間と切磋琢磨することで磨かれる向上心など、お子さまの性格についても調査書に記されることもあります。それらは受験に関係なく、人として身に付けておくべき大切な要素です。受験が近づくと勉強一辺倒になり、学校生活をおろそかにしてしまう子もいますが、集団生活の中でしか経験できないことがたくさんあります。友だちと過ごす貴重な時間が有意義なものになるよう、学校で何があったか、どんなことをしたかなどお子さまに声がけして、学校での過ごし方を確認するようにしましょう。

栄光ゼミナールは、保護者の方の不安に寄り添います

学校ごとに出題傾向が異なる私立中学校、読解力や表現力が問われる公立中高一貫校など、中学受験では学校の特色を充分理解した上で、それに応じた対策をとる必要があります。栄光ゼミナールは中学受験対策のプロフェッショナルとして、1人ひとりに合った志望校対策を実施。先生との距離が近い少人数クラスで授業を行うため、わからないことがあれば、すぐに質問できる環境で着実な成績アップにつながります。また、保護者会や個人面談を定期的に実施。入学願書の書き方、学習スケジュールの立て方、入試当日の過ごし方など、保護者の方の不安な部分を丁寧にアドバイスいたします。ご相談にも随時応じていますので、志望校選びのポイントや学校生活と塾との両立の仕方など、気になることがあれば気軽にご相談ください。

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