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第1回
高校・大学では遅すぎる
子どものキャリア教育
第2回
実社会の働きを
子どもと一緒に学ぼう
高橋 誠
(たかはし まこと)
(株)創造開発研究所所長
教育学博士、日本創造学会会長、日本カウンセリング学会認定カウンセラー、国際教育交流促進協会理事、東洋大学経営学部講師。
小・中・高校・大学生や教員に、子どもの創造性開発やキャリア開発などを講義。企業や行政に、採用試験、人事・教育戦略、企業戦略などの研修を行う。著書に『教員版・キャリアプランニング』『問題解決手法の知識』『創造力事典』『アイデアが面白いほど出てくる本』など多数。
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家庭でのキャリア教育
実社会の働きを子どもと一緒に学ぼう
厚生労働省と文部科学省の調査によれば、2004年3月末、就職内定率(就職希望者のうち就職が決まった人の割合)は、高校卒が89%、短大卒が89.5%、大学卒が93.1%。いずれも約1割、つまり10人に1人が就職できないという結果になっています。
長年、卒業イコール就職が当たり前だった日本では、この現状は異常な事態であり、本人だけでなく、保護者や教育者、社会全体にも深刻な影響を及ぼしています。
また、文部科学省の『学校基本調査』によると、1990年代後半から、大学卒業後に「就職した人」の比率が減り始め、「大学院等への進学」はほぼ横バイです。
これに代わって「就職も進学もしていない人」が2004年は20%(11万人)、なんと5人に1人と急増しています(図1)。
「就職も進学もしていない人」の中には、専門学校への入学や家業従事なども含みます。しかし、1991年の大卒者の就職率(卒業生に対する就職者の割合)は81.3%だったので、2004年に55.8%になったというのは、この十数年で、就職率が激減したことがよくわかります。
若者の就職率が激減している理由の1つには、卒業後の進路の選択肢が増えて、必ずしも全員が就職を希望しない傾向が強まっていることが挙げられます。
しかし、それ以上に懸念されるのは、就職したくても就職できない状況です。それは、今、「正社員」として就職できない雇用環境に置かれているということです。
厳しいビジネス競争の下、企業は少数の優秀な学生を「正社員」で採用して主要業務を任せ、派遣社員やパート、アルバイトなどの「非正社員」で補助業務をまかなう「雇用の選別化」を進めています。能力のある学生は、高い給料を払ってでも会社の将来を担う人材として採用し、賃金が安くてすむ非正社員は、単純作業や補助的な仕事の人員として雇って人件費を抑え、効率的な経営を行うのです。
今の企業には、バブル期のように社員を大量採用し、入社後に自社に貢献する人材としてジックリ育成する余裕はありません。そのため、企業は最初に「成果を上げることのできる人材」を選別して「正社員」として少数採用するため、どこにも就職できない学生が多数出てしまうのです。その一方、数社から採用通知がくる学生がいて、就職の明暗が2極化しています。
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