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低学年からの進学計画
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特集第11回 低学年からの進学計画

低学年からの進学計画

ここ数年、中学受験をする子どもが増え、大学進学に有利な中高一貫教育への期待は高まるばかりです。しかし今、大学は大きな変化の時代を迎え、ブランドではなく教育の中身が問われるようになっています。そこにはどんな理由があるのでしょうか?保護者の皆さんの学生時代とは違う社会の状況も見え隠れします。わが子が将来困らない学力や社会性を身につけてくれるのは、どんな教育なのか、10数年後を見据えて中学受験を考えてみることも必要です。
低学年からの進学計画
グローバル化で働き方が大きく変わる
これから求められるのはハイパフォーマンスな能力

グローバル化で働き方が大きく変わる

今の子ども達が大きくなる頃、日本の社会はどのようになっているでしょうか。現在の状況から少し予想をしてみたいと思います。
かつて、高度成長期に飛躍的に成長した日本の経済は、一億総中流とも呼べる安定した社会を生み出していました。しかし経済のグローバル化に伴い、その様子は急激に変わってきています。
例えば、毎日のニュースで取り上げられる企業の買収合戦。ここに外資系の企業の名前を目にしない日はありません。またお隣の中国は今、GDP(国内総生産)成長率が10%と空前の経済成長のただ中にあり、多くの企業も中国と無関係ではいられなくなってきました。
インターネットに代表されるIT術の発展、20世紀後半のソ連の崩壊などを通して、人やモノ、お金、サービス、情報などが国境を越えて加速度的に移動する。これがグローバル化社会の特徴です。

グローバル化は日本国内の企業はもとより、人々の生活にも大きな影響を与えます。世界との競争に勝つために、政府が規制を取り払ったため、どの企業も厳しい競争にさらされるようになってきました。
その結果、「勝ち組・負け組」と言われる企業が出てきたり、「終身雇用・年功序列」をやめる企業も出てきました。同期入社でも仕事ぶりや成績によって賃金やボーナスに差がつく「成果主義」の考え方が広まり、働く人の「二極化」現象が起き始めたのです。
グローバル化で働き方が大きく変わる
 

これから求められるのはハイパフォーマンスな能力

「今の小学生が就職活動をする10年後の日本では、いわゆる中流のサラリーマン層が従来の半分くらいになるのではないかと言われています」
こう話すのは、中学受験に詳しい森上教育研究所の森上展安所長です。大変ショッキングな話ですが、経済がグローバル化し、雇用や賃金の格差が開きつつあると言われる現在、10年後にその差が縮むとは考えにくいでしょう。
では、10年後にはどんな働き方になっているのでしょうか。
「資格を持つ公認会計士や医師、海外でビジネスができるくらい英語に堪能な人、つまり“ハイパフォーマー”と、時給労働で比較的単調な仕事を繰り返す“ローパフォーマー”に分けられると思います」(森上氏)。
大学入試に詳しい高等教育総合研究所の亀井信明氏も、これから求められるのは「スペシャリスト」だと言います。
「今後有望な分野としては、高齢社会に対応した、看護や理学療法、作業療法などの医療・リハビリ分野や、健康・スポーツの分野があげられます。
もう一つ注目したいのは観光分野です。日本から海外へ旅行に出かける人は年間1700万人なのに対して、海外から日本を訪れる人は年間700万人しかいません。政府は“ビジット・ジャパン”というグローバル観光戦略を策定したので、今後はこの分野にもビジネスチャンスが生まれるでしょう」両氏が指摘するスペシャリスト、ハイパフォーマーに共通する能力とは何でしょうか。それはまず、IT活用能力と英語力だといえるでしょう。
6月に出された政府の教育再生会議の第2次報告でも、学校におけるIT教育の充実や、大学における英語教育の重要性が指摘されています。単に外国人と仲良くなるとかメールを使いこなせるといったレベルではなく、海外でも通用する実践的なコミュニケーション能力が求められているのです。「日本の学生は海外の学生に比べて幼いし、弱々しい。もっと外向きになって外国人と接したり、海外で生活する機会を持つことが必要だと思います。そうでなければ、社会人になったとき、国際社会の中で相手と交渉して自分の利益を勝ち取るという力強さは育ちません。これからはハイパフォーマー、ローパフォーマーがはっきりする社会になってくるでしょう。もちろんハイパフォーマーをめざすのはいいのですが、それでも勝ち・負けが全てではない、そんなことに左右されない人間性を育てていかないといけないと思います」(森上氏)
正規・非正規雇用者数および非正規雇用比率の推移
正規雇用者は減り、非正規雇用の人が増えている。
正規・非正規雇用者数および非正規雇用比率の推移
(内閣府 平成18年度 年次経済財政報告)
 
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